ADV150 マフラー開発日記 ベンチテスト開始そしてレイアウト

皆様こんにちは。
マフラー開発の続きです。
ADV150の慣らしも終えて走行フィーリングもチェックした上でシャーシダイナモでノーマルのデータ収集をしました。

グラフを見て話すのは一般の方には分りにくく、説明も難しいのですが、乗ったフィーリングとグラフが案外イメージ通りというか、なかなか良いグラフが取れました。
ADV150は信号待ちのゼロ発進から50km/hまでの加速フィーリングが大変良くてタウンユースでは本当に扱い易いバイクだと思います。高速道路も乗りましたが、敢えて書くなら。。。という事で言うとですが、本線合流まで一気に加速した時、65~70km;h付近から加速が鈍るかな?といった点が唯一の点で、実際には軽自動車よりも速く、本線合流で問題があるレベルなんかでも無く、「敢えて」言えば。。。の話です。
走行中のアクセルを戻した時の再加速も非常にスムーズなのですが、これも敢えて言えば50km/h付近からの再加速の際、若干反応スピードが遅れるかな?という感じですが、苦し紛れにウィークポイントを探そうとしているだけで、ハッキリ言って優秀です。

実際のフィーリングに近いと書いたのは矢印の角度が示す様にスタートダッシュが良く、そしてタウンユースで使用する速度域は滑らかで、高速走行の際はグラフの通りもう一段力強く加速するといった具合にグラフと実走行フィーリングが似ているなと思ったからです。
さてノーマルのベンチテストが終わり、ノーマルマフラーを取り外して寸法データを測定、いよいよ試作マフラーの製作に取り掛かります。

今回は最初の段階で2種類のエキパイを製作する予定でスタートし、サイレンサーの仕様違いは4種類用意して、それらのデータの中から方向性を決めていく予定です。
本当に4種類のサイレンサーが必要なのか?という事になりますが、私の場合、毎回決まって「きっと駄目なやつ」というサイレンサーを用意し、そのデータも踏まえ進めて行く事にしてるので実際は3種類がテスト目的と言えます。
何故、わざわざ「きっと駄目なやつ」というサイレンサーを造るのかというと、パイプの管長を予め狙って寸法を決めて造っていくのですが、想定以上に順調に進まなかった場合の見極めとしてそのサイレンサーのデータを確認する事にしています。
まぁ、おそらくこんな事してるのわたしだけだと思いますけど。。。(笑)
エキパイに関してはノーマルを基準にしてパイプ径や管長の違う2タイプを製作し、ベンチテストをする中でサイレンサーの相性や、このあと進めて行く方向性を決めていく為に2種類用意するのですが、これは今回のスクーターマフラーの場合です。
通常のミッション車の場合、ノーマルのデータ取り、ノーマルの寸法確認とここまでは同じですが、ミッション車の場合は選定したパイプ径・管長で試作品を造り、ベンチテストから出たパワーグラフから、最終の管長を煮詰めていくという作業にしています。
スクーターの場合2種類の異なるパイプを用意するのは、やはり実走行フィーリングがより重要という事で出来るかどうかはともかく、そのデータの中からパイプ径や管長の「いいトコ取り」が出来ないかなと。。。(笑) いや、いいトコ取りというか、それぞれ良いところを実走行で確認したいというのが本音です。
まぁ、エラそうに書いててもただの「マフラー開発マニア」なだけなので適当に流して下さい(笑)

さて予め設定したパイプ径・寸法で車体に合わせてレイアウトしていくのですが。。。

この時点で自分にある違和感に気が付きました。
マフラーの通る場所がほぼノーマルのレイアウト位置にしか来ないので仕方の無い事ではあるのですが、ノーマルマフラーっぽいというか既にリリースされているアフターマフラーとも当然重なるわけで、元々天邪鬼と言うか人と同じ事を好まないタイプなので(笑)、少しアレンジしてバイクのイメージに合わせて取り回しを変更、アップスタイルな感じに仕上げてみました。

この時、試作1号なので煮詰めなければいけないところは多々あるのですが、ベンチテストには全く問題ないのでとりあえず。。。
そしてパイプ径の組み合わせや管長を変更した物を製作するにあたって、もう1本は全く違うレイアウトにしてみました。

かなり違うイメージになりました。

こちらはサイドスタンドでの装着写真です。

こちらも試作1発目なので、まだまだ煮詰める余地はありますが、パイプのラインをより強調するタイプにしましたので、コチラの方が躍動感のあるレイアウトになりました。
この2種類はパイプ径の組み合わせ&管長が違うのですが、テストの中で良い方を煮詰めていく予定ですが、レイアウト的な事でいうとパイプのラインを強調したタイプを採用する事にしました。
いよいよ本格的なテストに入るのですが、それはまた次回という事で失礼致します。

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