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新型YZF-R25用フルエキゾースト 開発日記

YZF-R25フルエキ (23)
皆様こんにちは。

新型YZF-R25用フルエキゾーストの開発日記です。

最近はアメブロの「マフラー開発 日々の出来事」の方に開発経緯を細かく書いていますので、コチラでは「開発マトメ」的な更新になりますが、宜しければお付き合い下さい。

新型式(2BK-RG43J)車両となってから、それまでの旧型式(JBK-RG10J)よりパワーも1馬力低くなったのですが、新型式車両は車なんかで言うところのドライバリティが、格段に向上した乗り心地になった印象を受けました。

新型vs旧型
赤線が新型式で青線が旧型式となりますが、あくまでも弊社の車両にて比較したデータになりますが、最高馬力は1馬力以上上がっている感じですが、注目すべきは7,000rpmまでの常用域で旧型式よりも馬力が出ており、実際に乗ってみると明らかにスムーズでそして速く、高速道路でも乗ってみましたが、繋がりが良い事から高速域でもカタログスペックや弊社のパワーグラフの様な差は感じられませんでした。

これは倒立サスになった車体バランスにも関係すると思いますが、「こんなに気持ち良く走れる車体だったかな?」という位に走行フィーリングが良くて個人的にはビギナーから上級者までの全ての方がその使用用途で楽しめるバイク、それが新型YZF-R25の特徴だと思います。

さてこの新型YZF-R25をどう味付けしていくかという事ですが、スリップオンの時は、ノーマル時の不必要と感じるアクセルを戻した時の低速域のエンジンブレーキの利きをマイルドにする事、レスポンス感の向上やメリハリ感にスポットを当てて開発しましたが、これはあくまでもノーマルのエキパイを使うスリップオンに対してのアプローチです。

フルエキの場合も上記の要素も踏まえて造るのですが、やはりエキパイから全て造り直すのですからスリップオンとは違うコンセプトが必要になってきます。
という事で、フルエキのコンセプトとして高回転域を更に改善を目指し、新型YZF-R25の本来のパワー感を追求する事にしました。

あくまでも弊社ベンチテストでの比較ですが、旧型式車両のスペックを全域で上回れる様なスペックを目標にしてみました。

また音質に関してもスリップオンではノーマルのエンジン下にあるタイコ部分で、ある程度消音が終わっており、ノーマルの音質プラスα程度と比較的に大人しい音質でしたが、フルエキではあえてワイルドな音量・音質を求め、JMCA認証マフラーではありますが、JP250の様なレーシーな音質を求める事にしました。

YZF-R25フルエキ (9)
まずは旧型式車両用に開発したマフラーをベンチテストし、新型YZF-R25用のデータを取っていきます。

詳細な経過ブログの方はアメブロを参照して頂くとして結果としては思った特性を出し切れませんでした。

ベンチテストの結果、エキパイ長を中心にサイレンサー内部構造を変更していく事にしました。

YZF-R25フルエキ (11)
今回のリリースはラウンドタイプとSS-OVALでしたが、開発段階ではそれぞれのサイレンサーで少しずつ仕様を変えてのテストです。

プロト3
開発スタート直後はこんなグラフで悪くはないのですが、個人的には面白味の無いグラフからスタートです(笑)

プロト3a
プロト4
ベースのラインは大きく変わりませんが、管長を整えながらパワーカーブも変化していきます。

この時点で音質こそワイルドな感じになってきましたが、音量自体はスリップオンとほぼ同じの91dB位と、ワイルド感という意味においてはまだまだな感じです。(レスポンスは既に別物になっていましたが)

YZF-R25フルエキ (25)
YZF-R25フルエキ (8)
更に細かく管長とインナーパイプ径を変更しながら特性を煮詰めると同時に、触媒の位置も変更して音量・音質や特性を探っていきます。

触媒ですが入っている位置で特性はもちろん、音質にも影響を及ぼす事は余り知られていませんが重要な要素となります。

またYZF-R25の場合、ノーマルマフラーであればエンジン下のタイコがある為、あまり気が付きにくいですが結構なアフターファイヤーが起こっています。
マフラーを開発する際も音質・音量そして特性はもちろんですが、触媒の位置を決定する時にその辺りも考慮して配置していく事にしています。

そして最終的にはこんなグラフになりました。
プロト5R
こちらがラウンドタイプの最終型です。
JMCA認証試験では近接:92dB 加速:79dBで合格して来ました。

プロト5S
そしてコチラがSS-OVALの最終型になります。
JMCA認証試験では近接:94dB 加速:81dBでこちらも合格して来ました。

パワーカーブもさる事ながら、乗ったフィーリングはかなり気持ちの良い吹け上がりで、高速道路等では高回転まで気持ちの良い加速感を楽しんで頂けるのではないかと思います。

そして旧型式YZF-R25との比較グラフがコチラです。

プロト5vs旧型ノーマル
赤線が新型YZF-R25用マフラーで、黒線が旧型式YZF-R25です。
低速域での新型YZF-R25の特性を活かしつつ、高速域においても満足のいく仕上がりとなりました。

スリップオンに比べて音量も大きく、かなりワイルドな音質でかなりレーシーな音質に変貌しています。
「音量の大きいのはちょっと...」という方にはハッキリ言ってお勧め出来ません。
もちろんJMCA認証マフラーですが、音の質がスリップオンと明らかに異なるのでジェントルな音質をお求めになるならスリップオンをお勧め致します。

フルエキは(エンジンに問題ない程度の)アフターファイヤーの音も出ますし、音質自体もレーシーな味付けになっていますので、パワー感やワイルド感、そしてマフラーレイアウトも新型YZF-R25のフォルムを更に引き立ててくれる様にレイアウトしており、それらを求める方向きの仕様となっていますので、ご自信のバイクライフに合わせたマフラーを選択して頂ければと考えています。

LS2255JM.jpg
LB2255JM (2)

詳細情報が気になる方はアメブロの方で確認頂ければと思いますが、スリップオンそしてフルエキと、それぞれキャラクターをしっかりと差別化が出来たと思いますし、苦労した面も多々ありましたが色んな意味で印象に残る開発となりました。

という事で皆様、長々と拝読頂きありがとうございました。

『新型YZF-R25用フルエキゾースト 開発日記』でした。
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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