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GSX-S750 SS-OVALスリップオン開発日記

SB3720JM (4)
皆様こんにちは。

本日、お客様からお電話がありまして「GSX-S750スリップオンの開発ブログの更新はしないのですか?」と聞かれ、確認してみると、確か2月前半にブログを更新したつもりでしたが。。。すみません!確かに更新したつもりでしたが。。。何らかの理由で「下書き保存」のままになっている事を今まで気が付いていませんでした。

お電話のお客様は「一応アメブロの方で確認したので」と気を使って頂きましたが、書きます!。。。いや、書かせて頂きます。

せっかくなのでその時書いたブログのアップデート版(?)で、書き直したいと思います。(アメブロとも内容が被りますが。。。)

GSX-S750 (1)

GSX-S750の開発時、GSR750のマフラーがそのまま流用出来るという事を予め確認していた事もあって、馬力自体がGSR750よりGSX-S750の方が6ps程高い事、ピーク発生回転数が500rpm高い10,500rpmに上がっており、新加速基準に合わせてマフラーの仕様もGSX-S750の方が、いわゆる「抜けのいいマフラー」になっている事も確認した上で「GSR750用のスリップオンを少しモディファイすればいけそう」と、そんな感じのスタートでした。

因みにGSX-S750の純正マフラーでの近接騒音値は「90dB」という事で、音量は弊社のGSR750用スリップオンが「91dB」ですから音質こそ違えど、音量的にはほぼ同じ位です。

GSR750の場合、純正マフラーにバタフライが仕込まれており、加速走行試験の時もこれが大きく役立ち、弊社のGSR750用スリップオンは「近接:91dB 加速:74dB」という事で難なく合格したのですが、新加速走行騒音規制のGSX-S750は、このバタフライが付いていない事でスリップオンにした場合に加速走行騒音は結構難しくなるのかな?という思いでまずはテストを開始しました。

まずはGSR750用スリップオンをベンチテスト。
その結果がコチラ。

GSX-S750 パワーグラフ (1)
赤線がGSR750用スリップオンで黒線がノーマルです。。。この時は正直言ってかなりの衝撃を受けました。。。(笑)

「どれだけ良くなるか」という事しか考えていませんでしたので、試験までの残された日と現状を考えるに、間違いなく間に合わないかも?との思いで思考回路がフリーズしてしまいました(笑)

気を取り直して。。。といいたいのですが、少し頭の整理が出来ていないまま作業を開始、サイレンサーも今回採用するSS-OVALサイレンサーに変更し、当初考えていた仕様を更に変更してベンチテストに挑みます。

その結果がコチラ。

GSX-S750 パワーグラフ (2)
ノーマルとほぼ同等で、ピークパワーに関しては負けています。。。

音量はノーマル90dBに対して93~94dB、何をしたのかというと頭の整理が付かないまま考えたのは「もっとインナー径を太くしなきゃ」という事でインナー径をアップしました。

新基準の近接騒音値は、上限94dBという基準がなく、厳しい新加速走行騒音値をクリアした時に発生する車種ごとの近接騒音値が基準となり、GSX-S750の場合はその純正数値が90dBとなり、これに経年変化を考慮したプラス5dB迄が近接騒音値の上限となります。

ちょっと難しく書き過ぎましたが、簡単にいうとGSX-S750の場合は95dBが騒音上限値となります。

なのでこのプロトタイプのスリップオンで言えば、近接騒音値にはまだ余裕を残している事になります。
しかしながら、加速走行騒音値も当然大きくなり、現状のこのスリップオンでは加速騒音値がクリア出来ません。。。

パワーは上がっていないわ、加速音量は大きいわで。。。(笑)

笑っている場合じゃないのですが、試験を間近に控えたこのタイミング、そして少々パニクったままの頭脳からは短期間で良い答えを導く事が出来そうにありません。。。

そんな中、車両を手配し、この日マフラー開発作業を見守ってくれていた㈱ダックスコーポレーションの浜ちゃん、岩もっさんが「ギリギリまで頑張ってくれていいですよ!」と、気遣って頂いた事もあり、まずは加速騒音を抑えるべくインナーパイプを変更していく事に。。。

何度か試したあとに出たグラフがコチラ。

GSX-S750 パワーグラフ (3)
何をやっても思う様に動かなかったパワーグラフがようやく動き出して、少々ではありますがノーマルに比べて力強いパワーカーブを描きはじめました。

本当に少々しか変化は出ていませんが、それまで全く動かなかったグラフが動いた事で頭も冷静さを取り戻して来ました。

GSX-S750 (2)

ここに来てこのバイクの特性というか、方向性がかなり冷静に判断出来る様になったところで、最終仕様になるであろう、インナーパイプを選定し、その仕様でベンチテストです。

その結果、出たグラフがコチラ。

GSX-S750 パワーグラフ (4)
来ましたね。

浜ちゃんと岩もっさんにお願いして、確認の為にもう一度トライ。
当然ですが、グラフは同じグラフを描いて最終仕様が決定、この仕様でJMCA認証試験に合格して参りました。

製品データは以下の通りです。

(製品データ)

□ 近接騒音値      91dB  
□ 加速走行騒音値   82dB
□ マフラー重量     2.3kg(備品含む)  ※ ノーマルマフラー重量 4.6kg 

音量こそノーマルより1dB大きい数値となりましたが、直4サウンドを堪能頂ける音質に仕上がっております。

結果として言える事は、最初のデータが酷すぎて(笑)、冷静さを失いインナー径を更にアップしていった訳ですが、レスポンス感が悪くなる一方で、それに加えてパワーカーブもノーマルをなかなか上回れないといった悪い流れになっていましたが、音量を調整していく過程で求めていたパワーグラフに近くなり、レスポンス感アップとともに最初のインナー径から大きく変更した事でその答えが見つかったと思います。

マフラー重量もノーマルの半分となり、取り回しの際にも貢献してくれると思いますし、音質的も上手くまとまったのではないかと思います。

アメブロの方でお伝えしている通り、6/28リリースと正式に決まりましたのでGSX-S750オーナーの方々、ご検討頂ければ幸いです。

それでは宜しくお願い致します。

GSX-S750スリップオン (3)
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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