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2018Ninja250・2018Ninja400 スリップオン開発日記

DSCN1338.jpg

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

先のアメブロでお伝えしました通り、先日無事にJMCA認証試験に全てのスリップオンマフラーを合格して参りました。

今回は2018Ninja250のスリップオンから開発日記を進めていきたいと思います。

スリップオンの開発時点でシャーシダイナモの調子が悪く、ベンチテストをしながら作業を進める方法ではなく先に数パターンのスリップオンを造る事にして最終的にベンチテストをしながら方向性を探っていく事にしました。

この時点ではこのバイクのスリップオンマフラーの場合、ノーマルのエキパイがかなり長くて、ほぼサイレンサーのみを交換する事となるのでパワー的に上げる事は難しいのではないか?との予想で、実際に先に開発を始めている同業他社の開発の方々からも、そんな声が聞こえて来ていましたが、私自身もサイレンサーを外した時点で「ちょっと難しいかな?」と思いました。

2018ninja250ブログ (4)
ここまでノーマルエキパイが長いとは思いませんでしたね(笑)

市街地では当然無理は出来ませんので、シャーシダイナモ上でまずは全開走行の開始です。
数値こそ拾えませんが、吹け上がるまでの時間軸の事や吹け上がり方である程度、分かる事もあるのでトライしてみました。

因みに比較も兼ねて、既に数値の分かっているCBR250RR(マフラーはフルエキSS-OVALショートラインを装着した車両)で回してみましたが、2018Ninja250のノーマルは高回転域が思った以上に伸びがあっていいフィーリングだったんですよね。
力強く12,000rpmまでしっかり吹け上がる感じです。

因みにその後に取ったノーマルデータがこちらです。
2018Ninja250ノーマルデータ
グラフを見て納得ですね。
CBR250RRもかなりしっかり吹け上がるのですが、CBR250RRノーマル車の場合、10,000rmからの加速力は少し鈍るのですが2018Ninja250はノーマルでもその部分は感じなかった事が大きな第一印象となりました。

2018Ninja250 マフラー開発ブログ (6)
まずは車体に合わせてセンターパイプをレイアウトし、そこにCBR250RR用のスリップオンと同じ仕様のサイレンサーで再び回してみる事にしました。
2018Ninja250 マフラー開発ブログ (17)
アメブロではSS-OVALの写真が先行していましたが、実際に最初回したサイレンサーはこちらです。

回して感じた事は、「もしかしたらスリップオンでもパワー出てるかも?」という事でした。
実際にそう体感した様な(?)気がしましたし、テストではノーマルもスリップオンも3,000rpmからアクセル全開にするのですが、吹け上がる時間が明らかに早いんです。
ここでスグにグラフ比較出来ないのが辛かったですが(笑)、手応えを感じて次はブログの写真でも多用していたCBR250RRと同仕様のSS-OVALで再トライ。

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (9)
これが更にフィーリングが良くて、自分の中では「絶対にパワー上がってるでしょ!」って感じで(笑)、あくまでも空気抵抗や転がり抵抗の無いシャーシダイナモ上ですが、吹け上がる時間軸で1秒ほど早く吹け上がります。

ここで一度、ノーマルサイレンサーに戻して勘違いではない事の確認の為に再トライ。
大丈夫、絶対に勘違いではないと確信!とまではいきませんでしたが(笑)、体感的にほぼ確信出来た事と、数値比較は出来ないものの、最終のベンチテスト前にある程度、目安が付く事も分ったので、ここからの作業はいつもと同じ流れで進み、レイアウトの変更も試みながら最終的にセンターパイプの仕様違い、サイレンサーの仕様違いをそれぞれ製作して、ベンチテストに臨みました。

そしてまずはチタンオーバルのテストで、サイレンサー構造自体はラウンドタイプと完全に同設計です。
それで出たグラフがコチラです。

Ninja250  ラウンド・チタンオーバル
青線がノーマルで赤線がスリップオンです。

やはりというか、思った通りというか… いや、それ以上の結果が出ましたね。
6,000~7,000rpmに少しノーマルを下回る部分がありますが、8,000rpm辺りからは素晴らしい吹け上がり方でピークでは何と1馬力以上もUPする結果となりました。

低速域においてもノーマルを上回っている事もあって、全体的にかなりスムーズな繋がりを見せてくれているので、6,000rpm付近の部分に関してもおそらく乗っていて全く気にならないというか、気が付かない位だと思います。

最終的にこの仕様はCBR250RRの物と違って、SS-OVALや2013Ninja250用スリップオンに採用した物がベースになっています。
やはりメーカー相性というか、単純に同じ高回転型&高出力であっても、それが同じ仕様でいけるとは限らない事こそがマフラーを開発していて常に面白いと感じる瞬間ですね。 (CBR250RRと同仕様ではノーマルとパワーが変わらない結果となりました。)

因みにラウンドタイプでベンチテストするも当然ながらグラフは一緒でした、念の為。(まぁ当然ですけど 笑)

またチタンオーバルはサイレンサーシェルをロングにするか迷ったのですが、各種サイレンサーの個性を引き立てる事も考慮してサイレンサーシェルはショートのままで行く事を決定。インナーパイプ径をラウンドタイプに合わせるべくワンサイズだけ変更したのですが、それでこれだけのパフォーマンスを発揮出来たのは良かったです。

この仕様でJMCA認証試験結果は、ラウンドタイプが近接92dBで加速が75dBとなり、チタンオーバルは近接93dB、加速75dBと、共に余裕を持って合格となりました。

次にSS-OVALスリップオンのベンチテストです。
こちらは感覚的には更にいいフィーリングだったので期待を持ってベンチテストを開始。
その結果がコチラです。

Ninja250  SS-OVAL
同じく青線がノーマルで赤線がSS-OVALです。

ピークパワーこそチタンオーバルより少し下がりましたが、全体的なパワーグラフではノーマルを下回る事無く、綺麗なパワーグラフを描いてくれました。
ピークパワーはジャスト1馬力UPといったところでしょうか。
吹け上がるまでの時間軸でのスピードはやはりこのマフラーが一番良かったですね。
この構造も基本的に2013Ninja250用スリップオンをベースに採用した仕様で、回した時の音質とレスポンス感が抜群に良く、最終仕様の仕上がりには満足です。

DSCN1282.jpg
因みに今回使用したシャーシダイナモはダイノジェットでした。

こちらも仕様が決定し、そして出た試験結果は、近接が92dBで加速が76dBとなりました。

今回のスリップオンでいえるのは、ピークパワーが出た後もパワーの落ち込みが少なく、レブ特性も上々で、ピークパワー自体は12,000rpmを少し超したあたりで出ているので、結果としてパワーバンド域も拡がる事となり、満足のいく仕様となりました。

欲を言えばこの製品開発ブログをリアルタイムで更新したかったのですが、何せ2018Ninja400のスリップオンも平行して開発していたのでバタバタと忙しく、その点は致し方ないところではありますが、こうして2018Ninja250は完成したのでありました。

という事で次回は2018Ninja400編です。

それでは今日はこの辺りで失礼致します。
SV4270JM  (2)

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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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