新型CBR250RR 国内仕様とアジア仕様の話。

国内仕様 CBR250RR (5)

国内仕様とアジア仕様、スペック的にはコンマ数馬力の差ですが、実際に何が違うのか気になりません??

国内仕様のカタログスペックが出た時ブログでは確か、国内仕様とアジア仕様はほぼ一緒。。。みたいな事を書いた記憶がありますが、普段ベンチテストをする立場から言えば実際のところ、結構違うと感じてしまうグラフの結果でした。

そのことをすぐブログで書いても良かったですが、タイミング的に書き方を間違えるとスクープ的な事になって変に目立つのを避けたかったのが一番の理由、もうひとつの理由は、「同業目線」という事で書くとブログは誰でも読める事から、何もワザワザ情報を提供する必要もないのでは?との判断で、セコいですね(笑)JMCA認証試験に合格してから状況を見てブログに書こうと思い黙っていました、すみません(笑)

今月号の雑誌を見てみると、何誌かは国内仕様とアジア仕様の違いについてメーカー発表のグラフを掲載して説明されているみたいなので、私も書いてもいいかなと判断しましたの書いてみます。

まず車両を見てみると大きな違いはウインカーの位置のみで、あとはタイヤがアジア仕様のバイアスから国内仕様はラジアルに変わっているトコ位でしょうか?
CBR250RR   JMCA試験前チェック (1)
あと、赤白のタイプはカラーリングの名前とフレームの色(赤→黒)も大きな変更点ですね。

でもこれはパワー面に影響しない部分です。

では、どこが変わっているかというと答えはマフラーです。
新型 CBR250RR フルエキゾースト開発 (12)
これがアジア仕様のマフラーです。
エキパイ真ん中に大きな触媒を内蔵している事が分ります。

国内仕様はどうなっているかというと。。。
国内仕様 CBR250RR (1)
写真の様に触媒が2個内蔵されています。(これは雑誌では書かれていなかった事ですが)

因みにアジア仕様車を横から見てみると。。。
国内仕様 CBR250RR (6)
ご覧の様に前方に触媒が一箇所で、その後ろからはセンターパイプが繋がっています。

ここからはマフラー開発の視点で書きますね。

触媒が一つ増え、それも結構影響しそうな大きさでっていうと、グラフの結果も当然それが反映される訳です。

同じ日時の同じタイミングでベンチテストをした結果がコチラです。

と、その前に! このデータはあくまでも弊社の2台のCBR250RRを比較したグラフでこのグラフが全ての例になる訳ではございませんので、念の為!

それではあらためましてグラフをどうぞ。

国内仕様VSアジア仕様
赤線が国内仕様で青線がアジア仕様。
ピークこそほぼほぼ同じ感じですが、中間それに高速域でその影響が見事出ていますね。

アフターマフラー開発の際も、先に寸法を決めてから後で触媒を入れるとこんな感じになるのですが、「メーカーの純正マフラーだったら、そうならないでしょ!」というのが大方の見方でしょう。
なので、順を追って説明すると。。。もう一度書きますが、以下の文章はあくまでも私の推測ですよ!

このバイクはインドネシアのホンダさんが主導でアジア戦力車として開発した訳ですが、日本は排ガスに関して欧州等と共に国際基準調和としてWMTCモード試験で厳しい排気ガス規制をクリアしなければいけないのですが、インドネシアってこの「国際基準調和」には加盟していないんですよね。

国内仕様のCBR250RRは誇り高き熊本工場で生産されている訳ですが、ベースはあくまでもアジア仕様ですから、基本的にエンジンもマフラーもベースは同じって事です。

なので厳しい排ガス試験をクリアする為には、マフラーに内臓されている触媒の仕様変更が必要になって来るものと想像出来ますが、もしかしたら最初は燃料マッピングで対応しようと試みたとも思います。。。

私達アフターマフラーメーカーはいわゆる既製の触媒を選択して装着するのですが、メーカーは結果を分析して触媒の成分を配合してオリジナルを造るんですよね。
ただし、ベースとしてアジア仕様のパワーカーブを前提にパワーが損なわれない様に触媒のセル数も含めて選定するのですが、1個の触媒では現在の厳しい排ガス基準をクリア出来なかったので結果として2個の触媒で効率良く排ガス基準値をクリアしたと思います。

ホンダさんは常々ノーマルマフラーの性能の良さにかなりの定評がありますので、本来なら一から設計し直した方が効率が良かったのかも知れませんね。

今回はアジア戦略車がベースだったという事で、エキパイ部、サイレンサー部を共通部品として使用した事で、グラフ的には顕著に「触媒装着の爪あと」が出た様に思いますね。

もし、エキパイとサイレンサーの内部構造をこの仕様に合わせて変更出来たとしたら、連結パイプの位置やパイプの長さ、サイレンサーの構造を変更出来たら、グラフ自体はこうはならなかったと思いますね。

誤解の無い様に書きますが、グラフこそアジア仕様に比べてこんな感じですが、そこは流石のインジェクション車両、パワーグラフでこそ弱いグラフを描いていますが、実際に乗って、またベンチテストをしていてもアジア仕様と全く遜色のない加速フィーリングで、あらためて「ホンダさんってスゴいなぁ」!と関心させられますね。

弊社は、マフラー開発時にアジア仕様で開発を開始しましたが、国内仕様が入って来た時に当然ベンチテストでチェック済みです。
実際には、国内仕様に合わせて若干の仕様変更をしました。
CBR250RR   JMCA試験前チェック (3)
直前でサイレンサーの構造が国内仕様に合わせて変更になりました。

アメブロの『マフラー開発日々の出来事』の中で仕様変更や再チェックを試験直前まで繰返して来ましたが、実はその裏にはこんな理由が隠れていたんです、はい。

東京のショップさんとの電話での雑談で「マフラー開発って、直前に仕様変更する事が多いんですか?」と聞かれましたが、基本的にここまでの事はまずないです(笑)

2月上旬にアジア仕様で開発を始めたからこそ、国内仕様との差を知り得た事を思うと、どちらの特性も理解出来た上でのマフラー開発はかなり良かったと思います。

因みにアジア仕様にグラフであっても負けているのが気になりますか??
そこはマフラー屋さんなので任せて下さい。

国内仕様  比較グラフ (1)
黒線が国内仕様で赤線が弊社スリップオンマフラーです。
アジア仕様に負けていた部分以上にスリップオンマフラーで取り返しましたから!

音質は低音が効いており、レスポンス感も抜群なスリップオンは、国内・アジア仕様を理解した上でマフラーを開発しましたのできっと満足頂けるのではないかと思います。

車両本来の性能を引き出すには、フルエキゾーストが一番良いとは思いますが、このスリップオンを装着するだけでも存分に新型CBR250RRのパワー感、そして加速力を堪能して頂けると思います。

付属するジョイントガスケットの手配や価格調整等々、今週中には目処が付くと思いますので、来週には品番及び価格のお知らせが出来ると思います。

それでは今日はこの辺りで。

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