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新型GROM マフラー開発日記

7・21JMCA試験 (3)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

日本全国、なんかスッキリしない天気が続きますね。。。

今週末、鈴鹿ではサンデーロードレースが開催され、TT45(チーム胤)率いる相馬利胤選手がJSB1000クラスに出場しますが、ランキングは現在1ポイント差で2位。
天候が雨で無ければ(雨かなww)ここは是が非でも得意の東コースでコースレコード付きのポールtoウィンでランキングトップに躍り出てもらいところですね。
車両はYZF-R1。シリーズチャンピオンを取ってもらわないと来年のレースベース車両の販売時にマフラーが売れませんねん(笑)

そういえば昨日、鈴鹿8耐で使用したYZF-R1用マフラーがクレバーウルフさんから戻って来ました。
DSCN1611.jpg
過酷な状況下で頑張ってくれたこのマフラーをチェックする為にわざわざ津島監督直々に持って来て頂きました。
パワー特性やアベレージスピードの優位性に関して大変評価して頂きました。
来年以降も引き続き使用していきたいとの言葉ももらいましたので、サイレンサーオーバーホール終了後、マフラーをクレバーウルフさんトコにお戻しする予定です。(辻井さん、またマフラー持って行きますね)


さてさて新型GROMのマフラー開発日記ですが、長らくの期間を経て再開です。

新型GROM マフラー開発 (10)

よく一般の方や場合によっては同業の方までもが、同じ排気量で同じ様な車種(例えばGROMとZ125PRO)ならマフラー寸法は同じでいけるよね?みたいな事を聞かれたりするんですが、私は「NO(違うよ)」と言っています。
もちろんよく似た寸法にはなるんですが、ちょっとした所、それも特性に影響する部分が結構違ったりするので、そう簡単にはいかないんですよね、あくまでも私の場合はですけど。

今回の新型GROMのマフラー開発前にZ125PROのマフラー開発をしてましたが、使う関連パーツ自体は同じ物があったりする事もあって、上記の実証ではないのですが、ノーマルのショートマフラーに近い寸法を試す事もあり、Z125PROにほぼ近い寸法でサイレンサーも同じ仕様でまずはベンチテストしました。その結果がコチラ。
DSCN1591.jpg
黒線がノーマルで赤線がZ125PRO用エキパイを流用した試作1号。
ここまでダメだとは思ってませんでしたが(笑)、最悪な結果になってしまいましたね。
ちなみにフィーリングとしてはサイレンサーの内部構造がGROMに合っていない事と、これは長年の感ですが明らかにマフラー寸法的に長さ(容量)が足らない感じです。

何故、容量が足らないと感じるかっていうと、言葉では難しいのですがエンジンを回している時のフィーリングとグラフを読み取れる人は分ると思いますが、グラフにその症状が出ており、そこから推測した方向性として「パイプ長が足らん」という考えになりました。(読んでいても意味不明だと思いますが。。。笑)

パイプ径を変えても少しは良くなるでしょうが、劇的に変わる事もなさそうなので、ショートタイプのフルエキにはキッパリ見切りを付けてエキパイ全長を伸ばして再トライ。
新型GROM 開発日記 (1)
エキパイがクネクネしてるのは、デザインの為にではなく距離を稼ぐ事が大きな目的です。

その結果出たグラフがコチラ。
ノーマルvsP1
黒線がノーマルで赤線がフルエキです。
方向性は間違っていない様で、まだまだな結果ですが見れるグラフにはなってきました。

この仕様では音量的にも全然余裕がある為、サイレンサー内部構造もZ125PROと仕様を変えています。
高回転域では明らかにサイレンサーの仕様が、低中速域ではパイプの全長が功を奏してる感じですね。

ちなみに7月上旬に関西のGROMレースではお馴染みでここ最近は鈴鹿ミニモト耐久やマルチ杯等のGROMクラスで大活躍されてる東大阪のAZITO(アジト)さんからGROMカップレース用のHRCレースベース車を弊社に持ち込み、GROMカップ用のアフターマフラー数社のスリップオンをベンチマーク出来る機会があったので、ベンチテストをしてみました。

新型GROM マフラー開発 (8)
GROMカップ用のエキパイ径はφ25.4で、写真の様に細長いエキパイが装着されている事がレースレギュレーションとなっています。
アフターマフラーとしてはスリップオンのみ製造販売出来るのですが各社共、スリップオンのみでどこまでパワー特性を変化させられるのでしょうか?
私個人としては他人の造ったマフラーデータに全く興味は無いのですが(笑)、前モデルのGROMレース用フルエキをAZITOさんと共同開発し、今回もAZITOさんから新型GROMのレースベース車用スリップオンの開発依頼が入っている事もあってテストをした次第です。ちなみに各社の名前は一切伏せますが、AZITOさんのお客様が各々、自分のベース車用に自費で購入したマフラーです、念の為。

そのグラフがコチラ。
KIT車マフラー比較
ゴチャゴチャしたグラフで申し訳無いですが、合計4社の計測データです。

私の予想に反してというか各々、それぞれ特色が出てる様に思いますね。皆さん、さすがです。
その中でも1本、結構凝った造りでノーマルステッププレートではなくバックステップの位置をベースに造った格好の良いマフラーがあり、個人的にも造詣がいいなぁと思ったマフラーがありましたが、テストの結果としては4本中3番手の結果でしたね。
私がマフラー屋でなかったら、少々特性が負けていてもこのマフラーを選ぶとは思いますね、だって格好いいから(笑)

ちなみに一番特性が良かったのは黒線のマフラーで、4,000rpm手前から圧倒的な感じでしたが、そのマフラーの造り手はここだけ実名でAZITOの社長です。完全なプロトタイプで悪く言えば強引な手法で突貫工事的なマフラーですが、前モデル用のレース用サイレンサーを流用したスリップオンですが、長年GROMに特化してレースをしてるだけあって上手くバイクの特性を引き出せていましたね、
とはいえマフラー開発としては素人でありながら有名どころより良い結果が出るのですから、やっぱりマフラーは分りませんね(笑)

このマフラーは近く弊社でもう少し特性を味付けてアジトさんからリリースする予定ですが、要は何が言いたいかというと、この4社のパワーグラフでハッキリしてる所は、特性が良い順番にマフラー寸法が長かった事です。

ノーマルマフラーも見た目はショートタイプではありますが、チャンバー室(膨張室)の容量はかなり大きかった事を考えても、それなりに寸法は必要だという事になると思いますね。
ノーマル車両ではありますが、弊社のマフラーデータからもその傾向が現れていると思います。
もちろん、一概に短いタイプのマフラーがダメだって事では無く、あくまでも「私のマフラーの造り方としては」という話です、念の為。

この時点でマフラーステーの取り方に頭を悩ませながらも、更に寸法を変更して改良していきました。
この続きは次回ブログという事で、それでは今日はこの辺りで。

新型GROM 開発日記 (2)
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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