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Kawasaki Z125 PRO マフラー開発日記 

Z125PRO マフラー開発 (4)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

前回ブログではかなり良い具合のグラフを描き、その上で「まだいけそう!」という感触を受けてブログを終了しましたが、なかなかどうして。。。
上手く行きませんね。。。(笑)

触媒の配置やパイプの長さ等を改良していきましたが。。。
PLOT3 vsPLOT3s (1)
青線が前回仕様をベースに造ったPLOT3号、そして赤線がその仕様から高速域を更にと意気込んで造った改良モデルです。
ピークパワーこそ同じですが若干、全体的に下がってしまいましたね。。。

それならばと更に改良して臨んだ結果は、
PLOT3 vsPLOT3s (2)
青線がPLOT3号、そして赤線が改良版。。。いや、改悪ですねぇ。。。(笑)

この改悪版(笑)でもノーマルとの比較グラフではしっかりノーマルを上回っているんですよ、念の為。
ノーマルvs PLOT3s
まぁ、だからといってこのまま製品化する事は無いですけどね(笑)
あくまでも弊社のPLOT3号をベンチマークし、比較対決した結果負けているだけでノーマルに負けている訳ではないのですよ。。。

複数の要素を検証しながらのベンチテストでしたが、実はこのグラフから見えて来た事もあります。
ここまでのベンチテストで「やったらダメな事」がほぼ理解出来ました(笑)

苦し紛れの言い訳でなく、ベンチテストはダメな事の検証も出来るので使い方によっては本当に便利です。
同じ排気量であってもGROMで良かった事がZ125PROでダメだったり、またその逆もしかり。

Z125PRO マフラー開発 (5)
マフラーってただのパイプですが、一様に括れないのが開発していて楽しい部分でもあります。

前回の結果を越えるべく、これまでのテストデータを通してあらためて造り直して調整を続けた結果、出たデータがこちら。
PLOT3 vs 最終仕様
青線がPLOT3号で赤線が最終プロトです。
ようやく来ましたね。低中速域を落とさずに狙っていたピークパワーを上乗せする事が出来ました。
一般の方から見ればこんな事に時間と手間をかけるマフラー開発って皆さん不思議でしょ(笑)

ちなみに前回ブログでは触媒無し仕様でサイレンサーもGROMのレース用を装着したタイプが一番パワーが出ていました。
これがその時のグラフです。
ノーマルvsPLOT2s
青線がノーマルで赤線がこのレース仕様(に近い寸法)です。

そしてこのマフラーと最終プロトの比較グラフがコチラです。
 PLOT2s vs 最終仕様 (1)
青線がレース仕様(に近い寸法)で赤線が最終プロトです。

5,000rpm付近で若干負けてるものの、ピークパワーは同じで4,000rpm以下では最終プロトの方が良い結果となりました。
最終プロトは触媒を装着し、音量的にバッフルも内蔵してる事を考えればなかなか上出来な仕上がりになりましたね。

個人的には、レブ特性に優れるレース用サイレンサーと同じ様にピークパワー後のパワーの落ち込みを少なく出来たところが非常に満足しています。まぁ、それを狙っての改良でしたが。※ 二つ上のPLOT3と最終仕様のグラフで見れば一目瞭然ですね。
加速していった時のスピードの乗りに大きく貢献・またしっかり体感出来ると思います。

Z125PRO マフラー開発 (7)
サイレンサーバリエーションも変更しながらのテストをしましたが、ほぼほぼ同じ様に好結果となりましたので、このベース寸法を元に最終レイアウトを決めたいところです。

この時点で近接騒音値はかなり余裕を持ってクリアしていますが、アクセルを開けた時の音質はなかなかいい雰囲気でノーマル時の非力な排気音からすると存在感はしっかりあります。

天候が順調なら明後日のJMCA加速走行試験に受検予定ですが、問題というか不安が無い訳でもございません。

というのもZ125PROですが、このバイクを既に受検したメーカーさんを見ると結構、加速走行騒音値がオーバーで再試験になっているんですよね。

ハッキリ言ってZ125PROはGROMより加速走行騒音値が高いです。
その分、バイクらしい音というか加速する時の音質が楽しめる訳ですが、試験を受ける際にはその事がネックとなり、皆さん苦労されているんですよね。

もちろん、今回の試験では弊社もその難関を突破しなければいけないのですが、加速走行騒音値を下げようとすると、中間域のパワーを犠牲にする事になり、その取捨択一で非常に頭を悩ませましたね。

ブログ冒頭で上手くいかないと書いたのは、パワーを出すのに苦労したのではなく、ここら辺りの仕様決定に苦労した次第で、時間をたくさん費やしましたが、果たして結果は如何に。。。といったところです。
事前の弊社での加速走行騒音テストでは、五分五分といったところでしょうか。

ちなみに今回試験に持って行くのはチタンオーバル(六角形)と、ショートオーバルにも採用した楕円タイプのオーバルの2種類を予定しています。

という事で上手くいく事を願って今週の加速走行騒音試験に行って参ります。
試験結果が出ましたら、皆様からリクエストの多いマフラー全体像とともにブログでご報告させて頂きますので宜しくお願い致します。

それでは今日はこの辺りで。

Z125PRO マフラー開発 (6)
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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