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MT-25 / YZF-R25 用フルエキゾースト開発日記 - エキパイ編 -

MT-25・R25 フルエキ開発① (6)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

マフラー開発も進み、最終プロト仕様でチェックに入っているトコまで来ていますが、「開発日記」という事でやっていますので、順を追って書いていきたいと思います。

まず、業務連絡(?)として最初に同業他社さんへの返答から。。。(笑)

同業の何人かの方から確認が入っていたですが、冒頭写真の様にMT-25/MT-03の場合、アンダーカウルのマフラーが通る部分のみカウルがえぐられてるんですよね。

なので、YZF-R25/R3用に造られたマフラーで排気ポートからそのまま下に流れるレイアウトのマフラーはこのアンダーカウルが干渉する事になるので、取り付けは「×」となります。

電話で話すより、写真を見てもらった方が早いので。。。以上、報告でした。

※ ちなみに「ダックスとWR'Sの車両は自分の車両!」と以前ブログで公言してた豊中BOSS、12月の加速試験後に車両が空きますので持ってって下さいね~!(笑)


さて開発ブログに戻ります。

まず外したノーマルマフラーがコチラ。

MT-25・R25 フルエキ開発① (2)

ノーマルはこんな感じになっています。
膨張室の容量がハンパ無く大きい事が分りますね。
この部分までで、性能・消音面という仕事を80%以上終わらせている為、サイレンサー部は音質やアクセルフィーリングや特性的な味付けを担っている程度で小型化も納得がいきますね。

MT-25・R25 フルエキ開発① (3)

このニョキって出た細いパイプがスリップオンのジョイント部です。
直径φ32でR25が発売された当初、マフラー屋さんがスリップオンで苦労したのがあらためて分ります。
(ちなみに苦労したのはシャーシダイナモでベンチテストした会社だけですけどね。)

さてさてフルエキですが、このノーマルのエキパイの寸法を計測したところ、1番と2番のエキパイの長さが結構違うんですよ。

わざと?なのか、それとも違う要因か。。。
MT-09の場合、クロスプレーン採用の3気筒で、このバイクの場合は吸気側(インシュレーター)からエキパイまでを設計上、意図してエキパイを不等長としてるのですが、MT-25の場合は推測するに意図的な思惑は感じられないんですよね。

MT-25の場合、全く意味が無いですから。

今回、この辺を考慮してノーマルやスリップオンのベンチデータを元にパイプ径を決定、パイプ長に関してはノーマルの1番、2番のエキパイ長を足して2で割った長さで、エキパイを等長させたところからスタートさせる事としました。

先ほどのMT-09(3気筒)の話はさておき、2気筒でも4気筒でも等長させた方が良いに決まってますからね。

またノーマルに見られる連結パイプですが、これも先入観を持たず、とりあえずは無しでいきます。

ベンチテストをして必要ならそれはグラフに必ず表れるので、その時に対処すればいいだけで、何の為にバイパスを入れているのかはノーマルエキパイの事情にもよるでしょうからね。

ちなみにNinja250(2気筒)の場合、結果としてバイパスは無しでも低中速に谷が出る事もなく、高回転域では乗って体感出来る程のパワーカーブになりましたし、そう考えると開発する人間のタブーは「先入観」って事でしょうかね。

今回、エキパイを造るにあたっては冒頭でも書いた通り、アンダーカウルの干渉を避ける為に珍しく仮の治具を製作してからそれに合わせて必要な寸法でレイアウトを決めていきました。

MT-25・R25 フルエキ開発① (4)

私の場合、通常ならまずは欲しい寸法でレイアウトをあまり考慮せず、ある程度目処が立ってから最終的なレイアウトに進んでいくのですが、何せエキパイの通るクリアランスがこれだけなので、効率良く作業するにはこの手法がベストです。

MT-25・R25 フルエキ開発① (5)
こうやって見ると自由度の少ない事が分るでしょ?

個人的にはあまり制約を設けて開発するのは好きじゃないのですが、治具上でレイアウトしながら等長化するので1番と2番のエキパイの長さは1mm以内の寸法でバッチリ等長出来ました。
ちなみにデメリットがあるとすれば、エキパイ寸法や形状が大きく変わった時に治具が使えない事ですね。(考えたく無いですが 笑)

MT-25・R25 フルエキ開発① (7)
で、こんな感じに。

左右対称で真ん中で集合すると比較的というか必然的に等長って出来るんですけど、オイルパンの出っ張りを避けたり、レイアウト上、どちらか一方にエキパイを振ると途端にパイプの長さが合い辛くなってきます。

そもそもエキパイがクネクネ曲がっているのは、カスタムチックに見える事が優先じゃなく、等長する為に曲げながら寸法を稼いだり、最短距離で短くしたりしながらビジュアルを損なわない様にレイアウトしているんですよ。

この作業はマフラー開発が楽しい瞬間でもありますが、これはベンチを回して一発で答えが出た時だけです(笑)
たいていは試行錯誤の繰り返しとなりますが。。。

MT-25・R25 フルエキ開発① (8)

MT-25・R25 フルエキ開発① (9)

写真だけで見ると余裕がありそうなのですけどね、どうしても等長しながらレイアウトするとやはりカウルが干渉したりするんですよ。

治具上で等長してると「このレイアウトいい感じ!」みたいにイメージが先行する事があり、結果としては2回干渉し修正ました(笑)

とはいえ無事エキパイは完成、既に選定してる触媒をどの位置に配置するか、決めかねていますがとりあえずはセンターパイプまでをレイアウトし、試作第一弾としてシャーシダイナモにかける事としました。

今日はこの辺りで。

MT-25・R25 フルエキ開発① (1)
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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