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最近多いご質問に関して。。。

フルエキ・スリップオン (2)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

MT-25/YZF-R25用フルエキゾーストの開発ブログが遅れていて申し訳ございません。。。(大汗)
来週辺りから真面目に更新していく予定ですので何卒よろしくお願いします。

とはいえ、週前半はエクストリーム小川選手の車両のマフラー製作や本年度最後のJMCAマフラー会議(名古屋)が入っているので週後半からの更新となりそうですが。。。楽しみにされてる方々、スミマセンです。。。

先週末から本日まで個人的(といっても仕事です)なイベントが多かったのですが、今年も残すところ8週間。。。年内予定の仕事は年内のうちにしっかり終わらせたいと思います、ハイ。

さてこの最近ですが「現在使用してるスリップオンにそのままフルエキ用のエキパイを装着出来ますか?」というお問い合わせが多く、このMT-25/YZF-R25に関しても「これから開発するフルエキのエキパイを、既に購入したスリップオンに装着出来る様になりますか?」とのメールやお電話を多く頂いています。

結論から言えば、残念ながらフルエキゾーストのエキパイはスリップオンマフラーには使用出来ません。

確かにバージョンアップが可能ならお客様にとっても有益ではあるのですが、残念ながらノーマルエキパイとフルエキ用エキパイに互換性は全くございません。

これから造るMT-25/YZF-R25用フルエキも同じく残念ながら100%の確率で流用出来ません。

そもそもスリップオンとフルエキの開発自体の考え方が根本的に違うんですよね。

マフラーに関してのみスポットをあててお話しすると、エンジンの持つ性能を引き出すべく、その特性に影響する最大の要因がエキゾーストパイプ(エキパイ)の寸法です。

難しい話は置きますが、雑な言い方をすればエキパイでパワーカーブそのものが決まると言ってもいいかも知れません。

フルエキ・スリップオン (3)
このエキパイ部で性能ってほぼ決まってしまうんですよ。。。本当にね。。。

まぁ現在の、インジェクション仕様車になってからは厳しい環境基準値も相まって噴射するガソリン量がしっかりと制御されている為、マフラーのみの交換ではキャブレター仕様車の時代の様に大きく馬力が上がる事も少なくなっているのが現状ですが、スリップオンとフルエキの違いは下記の様な事になります。

スリップオンのメリットとしては、エキパイ部をノーマルそのままに交換が出来るタイプなのでフルエキよりも開発コストや使う材料もフルエキより少なくて済む事から、販売価格がフルエキよりもかなり抑えられる事もあり、リーズナブルな価格で販売されている事、またマフラーを交換する事でスタイルに変化を付けられるので、手軽にカスタム出来る事もスリップオンの魅力であります。

性能面においては、エキパイはノーマルを使用する事から、ノーマルの性能から大きく特性を変える事が出来ず、車種によってはノーマルと全く変わらない物もあったりしますが、純正のマフラー重量より軽く出来る事もあり、また取り回しの面で楽にもなる事から結果として運動性能が上がり、快適に走れる様になったりします。

スタイルに関しては当然ながら純正エキパイのレイアウトが決まっているので元のイメージから大幅な変更は難しかったりします。

一方フルエキゾーストはというと、エンジンから出てるエキゾーストパイプから全て交換するタイプなので、エキパイの寸法次第ではスリップオンとは全く違った特性が造れたりと、マフラー開発者次第ではありますが、明確なコンセプトがあればノーマルとは一味違う味付けも可能です。

また車体に対してのレイアウトの自由度も大きく、可能な限りビジュアルに拘った商品造りが出来たりします。

例えばNinja250用スリップオンと、フルエキを例にすると。。。

フルエキ・スリップオン (7)
こちらはスリップオンです。

フルエキ・スリップオン (4)
そしてこちらがフルエキゾーストです。

好みもあるかと思いますが、マフラーの長さや角度が大きく違うでしょ!?

フルエキ・スリップオン (6)
フルエキ・スリップオン (5)
上がスリップオンで下がフルエキです。

弊社の場合は車体レイアウトの事を一切考えず、ノーマルのベンチテストデータを元に徹底的にベンチテストを行い、「これだ!」と思える寸法(パイプ径)を確立してから、その寸法を忠実にレイアウトを行なっていきます。

各社それぞれ開発アプローチが違うと思いますが、先に車体レイアウトを優先すると、本当に必要なパイプ寸法でマフラーが造れなくなり、結果としてビジュアルはいいが、フルエキとしての性能や個性がないマフラーになってしまいます。

先にも書きましたが、インジェクションになりパワーが上がりにくくなったとはいえ、重要なエキパイ寸法を変更するのですから、レスポンスやフィーリングはもちろん、パワーカーブにもそれなりにしっかりと変化は現れます。

スリップオンに比べて高額なフルエキですから、そういう個性や手間を大事にしたいんですよね。

スリップオンが装着出来るエキパイにするって事は多くの場合、その個性や特徴を犠牲にするって事に直結するので、私の場合は「レイアウトなんて寸法が決定してから決める」って考えてフルエキを造っています。

過去にはフルエキを開発してたけど、思う様な結果が出なかった為に「商品化を断念する。」という様な事もありましたが(汗)、このMT-25/YZF-R25用フルエキゾーストは、そうならない様に頑張りたいと思っている次第です。

長々と書きましたが『スリップオンにフルエキ用のエキパイが流用出来ないのは、こういう事か!』とご理解頂ければ幸いです(笑)

スリップオンはスリップオンとしての魅力、そしてフルエキにはフルエキの魅力をしっかり出せる様に頑張りたいと思います。

それでは今日はこの辺りで。
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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