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Ninja250SL マフラー開発日記

Ninja250SL   マフラー開発 (7)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

ゴールデンウィークも残すところ今日を含めてあと2日、皆さん楽しまれていますでしょうか?

ゴールデンウィークの間にNinja250SLのマフラー開発に注力して来ましたが、なかなか順調に進みましたので、タイ出張から帰って来てからの総仕上げが大変楽しみになって来ましたよ!

それでは早速、マフラー開発日記と行きましょう。

まずノーマルマフラーですが、マフラーカバーを外した単体写真はこんな感じです。

Ninja250SL   マフラー開発 (2)
かなりサイレンサーが大きいですよね。
ジョイント部のセンターパイプは、本当にサイレンサーのジョイントの為だけにある様な感じで、かなり細く短いパイプでエキパイとサイレンサーをジョイントしています。

この大きなサイレンサーは音量はもちろんの事、内部の隔壁構造内をパイプワークして全体の容量とパイプ径で特性を活かす構造となっています。


構造例
構造パターンは色々ありますが、部屋は3室になっており、例えばこんな感じになっていたりします。
※ 中身を見た訳では無いので(笑)、あくまでも一例です。

弊社の場合、サイレンサーは基本的にレース等で使用されるストレート構造を採用しており、ノーマルマフラーとは違い、センターパイプの径や長さもしっかり設定しないと、パワー面でかなり犠牲を強いられる事となるので、センターパイプの適正化も非常に重要な作業です。

このセンターパイプはサイレンサーの内部構造によっても当然変わって来るので一概に太さと長さは同じにはなりません。
そこら辺の事も踏まえて開発していくのですが、今回は絶対にやらない、もしくはやりたくないセンターパイプからスタートです。

まずはノーマルサイレンサー長に合わせた訳では無いですが、ファーストインプレッションとしてかなり長めのセンターパイプを造り、テストを開始する事にしました。

というのもサイレンサーを固定するステーがフレームに溶接されている事から、短めのパイプで合わして行きたくなるところですが、「もし長めのパイプでパワーが出たら?」という可能性も無きにしも非ずなので、しっかりチェックです。
こんな作業は固定観念を持たず作業する事が大事です。 ※ちなみにあまりにも不格好なので画像はありません。

Ninja250Sl   ファーストインプレッション
赤がかなり長いスリップオンで黒がノーマルです。
トルク曲線(点線)を見てみると低速域で若干改善されていますが、全体的にノーマルと同じで、ピークは若干ですが落ちました。

更にパイプを延ばしてみましたが結果は良くなく、ホッと一安心です(笑)
もし、良い様ならレイアウトをどうするか思いっきり悩むトコでした(笑)

それではって事でいよいよ本格的に作業を開始です。

ファーストインプレッションの感想として、使ったサイレンサーにもよるのですが、アクセルのタッチやフィーリングがかなり柔らかくなったにも関わらず、グラフ的にはそんなに悪くなくという事だったので、同じサイレンサーで今度はセンターパイプを短くして再度ベンチテストを繰り返し、出たデータがこちら。

Ninja250Sl   プロト1号
赤がプロト1号で黒がノーマルです。
5,000rpm過ぎまでと7,500rpmを越した辺りからしっかり改善出来ている事が確認出来ます。

もう少しセンターパイプを詰めてみるものの、ここからは一向にグラフが動かなくなりました。

ちなみにプロト1号のサイレンサーは弊社スリップオンで採用してる多段ストレートパンチング(2014CBR250Rに採用)です。

このサイレンサーは苦労して開発しただけあって、シングルエンジンとの相性も良く、音質もかなりまとまっており、アクセルを開けた時の猛々しい下品な音は一切せず、心地の良い音質で、パワーもフィーリングもかなり良いのですが、パワー的にはまだまだ行けそうなので、プロト2号は構造変更する事にしました。

その後センターパイプも手を入れ、テーパーで連結する事で元々良かったレスポンスが更に良くなって来ました。

Ninja250SL   マフラー開発 (4)

そしてプロト2号の結果がこちら。

Ninja250Sl  プロト2号
赤がプロト2号で黒がノーマルですが、6,000rpm以降がハッキリと良くなりました。音質もパワーフィールもかなりGOOD!
しかしながら。。。

プロト2号は中高速域は良くなったものの、4,000rpm~5,000rpm越の辺りまでノーマルを下回ってしまいました。
特性上、中高速域が良くなった分、そこが弱くなる事は致し方が無いといえばそこまでですが、この回転域は6速で走行している時のスピードが60km/h~75km/hと完璧に実用域に入っている為、パワーを少しでも落とす訳にはいかない回転域です。

まさかですが、テーパーが邪魔した?と半信半疑で元に戻してベンチテストすると、更にその回転域が悪くなり、どうやらテーパーは良い事はあっても悪さをしてる訳ではなさそうです。

ちなみにプロト1号とプロト2号の比較データがこちら。

Ninja250Sl   プロト1号vsプロト2号
赤がプロト1号で青がプロと2号です。

4,000rpm~5,000rpm越辺り以外はプロト2号が完全に勝っているんですけどね。
ちなみにセンターパイプの長さも若干ですがプロト2号の方が短かくなっています。

Ninja250SL   マフラー開発 (5)
見ていて全く分からないと思いますが...(笑)
良く見て頂くと、サイレンサーバンドの前にマジックの線が引いているのが分かります?

その分(15mm)だけプロト2号はセンターパイプが短くなっていますが、さすがにそこは影響してません。
(もっと根本のサイレンサー構造部が影響してるのでしょう)

でも今回は大丈夫ですよ!誰も心配してないでしょうが(笑)
開発していて久しぶりに想定した通りにグラフに表れています。

プロト2号で使用したサイレンサーならプロト1号に比べてこうなるって事をほぼ完璧に予想していましたから。

っていう事は4,000rpm~5,000rpm越の部分は改善出来るのか?。。。って事になるのですが、問題なく解決出来ると思います、はい。

現在、他にも試している事があり、これを書いてる時点で解決は出来ていないのですが...(笑)

というのも今日は私一人が出社なので、プロト3号用のサイレンサー構造が出来ません。。。(部材も無いですし)
なので、休み明けに出社して来る福ちゃんに部材の手配及びプロト3号サイレンサーの組み立て指示を出して、バンコクに旅立ちたいと思います。

週明に戻って来たら早速それでテストを再開し、ブログでご報告させて頂きますので宜しくお願い致します。

それでは今日はこの辺で。

Ninja250SL   マフラー開発 (1)
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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