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新型 Ninja400 マフラー開発日記

試作 (4)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

皆さんにまだか、まだかとたくさんのリクエストとそしてお叱りと(汗)を頂いていた新型Ninja400のマフラー開発日記ですが、本当に遅くなりましたが本日から再開です。

この間、何をしていたかと言うとですね…
このバイクの開発以外にもたくさん仕事を抱えており、それらをこなしながらの作業ではありますが、決して開発を止めていた訳ではございません。

まずは前回の最終的なグラフから見ていきましょうか。

プロト比較

見る度に体調が悪くなりそうなグラフですが…(笑)

このグラフを掲載してからブログを見たユーザーさんから「このままでは使えないんでしょうか?」との問い合わせも頂きましたが、偶然と言うか、狙った方向のマフラーデータじゃ無い事と、確かにインジェクション車の場合、案外ギクシャクする事はなく、この落ち込んでいる部分は体感しなかったりするのですが…

確かに良い面も出てるグラフですが、これで良いならわざわざベンチテストでマフラーを造る必要等無くなるんですよね、私的には。

マフラー造って出たデータで「はい、どうぞ!」では無く、こういう風にしたいと思ってそれに近づける事がマフラー開発の仕事だと思うので、もちろん造り直しになる訳ですが、それにしても時間がかかり過ぎて申し訳ない気持ちも一杯です。(誰に対して?…もちろん、会社でなくお待ち頂いているお客様に対してです)

少し前のブログに書きましたが、ベンチテストをしていてエキパイの長さの変更(短くする方向)をはじめ、使用してる触媒の大きさ(容量)にも少し問題がありそうな事、例えば前モデルのNinja400Rと違い、この新型Ninja400は「WMTCモード」という排ガス試験の根本が全く違う試験で受験しなければいけない事から、触媒サイズを大きくする必要性がありました。

メリットとしてはより排ガスを洗浄する事に加え、パワー的にもロスを最小限に出来る事、デメリットとしては触媒が大きくなり過ぎる事によっての配置の難しさや、お客様の手元に届ける価格が大きく上がるというコスト面の問題です。

基本的には車検対応マフラーですからしっかりとした触媒を選定してからマフラー開発に入る方が、道理に合っていますので、データ的にも上の様なデータになった事もあって、サクラ工業さんに行き、車両を見ながら意見交換を行い、過去の結果等を参考に触媒を決定して来ました。

その結果、今回使用する触媒は弊社でOEM開発で使用してるビッグバイク用を使用する事になりました。

試作 (3)

前回ブログと見比べてみたら分かると思いましが、かなりデカいです…

試作(1)

溶接云々は試作なのでご勘弁を!(笑)

コスト的にもかなり上がってしまいましたが、その代わりと言っては何ですが、触媒装着の時に食われる中速域のパワーが幾分、改善されるはずです。

前回も書きましたが、全体的な寸法が長い事の影響が顕著に出たグラフだったので、造る際に取り回しを最大限短くして、再度このメガホンで挑戦です。

その結果がこちら。
プロト比較 (3)

確かに改善は出来た様ですが… ちなみに前回との比較データがこちら。
プロト比較 (4)
赤線が試作2号で黒線が試作1号です。

中速域が少しは改善しましたが、全体的にはまだまだパイプが長過ぎて…って感じのグラフである事は間違いないですね…

この後、パイプ長や径を少し変更(短く)してやれる事はやってはみましたが、この中途半端(?)なグラフ自体は大きく変わらずに…で、決めました。

デザイン的にエンジン下でトグロを巻いたこの仕様で行きたかったのですが、今回は見送りです。

というのも、パイプ長を大幅に短くしないと、あの中途半端に出てる低速域のパワーやその手前、あるいはその後の落ち込んだ部分を改善出来ないですね。(デザイン的には残念ですけど。。。)

高回転域の吹け上がりを見る限り、まだまだエキパイは短く出来そうですが、とりあえずエキパイはこのままに試しで短いセンターパイプを溶接し、オーバルサイレンサーを装着して再度ベンチテストです。

試作 (7)
こんな感じに…
試作 (6)
まぁ、レイアウト的なものは置いといてとりあえずはこれでベンチを回して見ましょう。

その結果、試作2号と今回の試作3号を比べたグラフはこちら。

プロト比較 (2)
赤線が試作3号で黒線が試作2号

パワーグラフが乱高下してたそれまでのグラフとは違い、綺麗な吹け上がり方をしています。
点線のトルク曲線を見てもパワーの出方が一目瞭然ですね。

レスポンス的にもノーマルのNinja400とは全然違う感じです。

そのノーマルと比べたグラフはこちら。

プロト比較 (1)

中速域では試作2号同様にノーマルを下回っていますが、感触としてはこれなら直せます(キッパリ)

実は前のブログでエキパイを短くする方向で…って何時もながら試す前に公言してる手前、テストする前には少し緊張したりもしますが(笑)、今回も読み通りの方向で内心ホッとしてたりもします。(それなら公言しなきゃいいですけどね、性分ですね 笑)

調子に乗る訳ではございませんが(笑)、グラフやフィーリング等から更に短くして行っていいでしょう。
短くした事により、触媒の効率の良さを更に活かす事が出来たっぽいです。
ただし、この時点で音量は何と99db!(パワーが出て当然か 笑)

これからが本番です。
音量を落としながらもなるべくパワーを犠牲にしない様に…ってこれぞマフラー開発らしいでしょ!(笑)
いや、私はマフラーマニアかも知れません(笑)が明日、試してみたいと思います。

現時点でピークパワーでは何と3.5ps、10500RPMまで回った時には何と6psものマージンがありますので、消音していく上で、この辺りは削られるでしょうが、上手く調節しながらマージンを使い、中速域の改善にも頑張って見たいと思います。

久々の更新で読み応えありましたか?(笑)
まだまだ頑張っていきます!
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ダブルアールズ

Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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