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CBR250R スリップオンマフラー  - 触媒編その② -

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

話は前回の続きになります。

触媒は排気ガスを浄化してくれますが、同時に排気抵抗となる為、結果としてパワーダウンを招きます。
ならば、前回のブログでのグラフは何故、触媒無しの方が低速域のパワーダウンが起こっているのか?

例えてお話するとマフラーの寸法(径も含む)はラジオのチューニングと似ているところがあります。
ラジオのチューニングをする時、それまでは「ザーッ」と雑音が鳴っているのにある位置を境にして雑音の中に音声が聴き取れる様になり、チューニングが合うと音声がハッキリと聴き取れて雑音が無くなります。

マフラーの製作で、よく「mm単位で」という事を耳にすると思いますが、それは最後の段階での話でその前の作業として、外径も含めて「センチ単位」で調整します。

ベンチテストの際、ある寸法を境にグラフが大きく変化する所があります。
このポイントを見定めた上で文字通りミリ単位の作業が始まるのですが、この大きく変化するポイントを見つけるまでの寸法は、50mm長くしようが短くしようが全く変化が起きずといった、ラジオでいう所の「ザーッ」という雑音の域にはまっている状態となります。

また「チューニングが合うポイント」はマフラーの場合も結構多く、それは高速域のパワーが上がる位置であったり、低中速域に良い寸法、あるいは全域に対して良い特性をもたらす寸法であったりと様々です。

見よう見真似で造ったマフラーのパワーが上がったりするのは、偶然そのポイント付近に近づいた事によるものだと言えます。

マフラー屋さんの場合は、そのバイクに対して、どういう性格に仕上げていくかという事がカギとなります。
開発する者として腕の見せ所となります。

私の場合、最初からポイントが見つかり、上手くいった時の方が開発に時間がかかる事が多いです。
何故ならば、「もっといいポイント」が見つかるのではないか?と理想を探し続ける事がよくある為で、たいていの場合、最初に見つかったポイントが一番良かったという事に落ち着くのですが。

話を元に戻すと、触媒有りの場合はこの寸法、触媒無しの場合はこの寸法と、条件によって適正な寸法がそれぞれ存在します。

前回ブログのグラフは、「触媒有り」の適正寸法で「触媒無し」のテストを行った結果であって、触媒無しの方がパワーが落ちるといった意味ではございません。

要は、いかに条件に合わせての適正寸法を見つけて行くか!
これがマフラー開発の仕事になります。


ミラーチタン (2)

写真のセンターパイプはφ38→φ50のテーパー(コニカル)パイプ仕様となっています。
写真では判りませんが、φ38のパイプはφ50の内径にある程度伸ばしています。

この長さが今回の開発における「mm単位で」の作業となり、低中速域でのパワー・トルクの向上に貢献しています。

もちろんセンターパイプだけではなく、この特性に合わせてサイレンサー内部も完全専用設計となっています。

動画では再現出来ませんでしたが、シングルらしい歯切れの良い太いサウンドに仕上がっていますので、発売まで楽しみにしてお待ち頂けたら嬉しく思います。

タイトルの触媒とは全く関係ない結末になりましたが…。
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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