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スリップオンとフルエキゾースト

チタンオーバル

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

本日は日曜ですが、日頃の激務を消化しきれず、一人出社して先程、やっと作業を終えました。

私の本業である開発ですが...全然、ベンチ室にこもる時間がありません。
開発する車両が沢山ある状況で、かなりヤバイですね(大汗)

新型Ninja400用フルエキゾーストの開発が進まずかなり焦っている状況でありますが、実はNinja250のレース用のマフラーも開発予定に入っています。

さてこのNinja250のレース用マフラーですが、ST250クラスのレース用を対象にした物ではなく、「もて耐」仕様の車体に合わせてレース用マフラーを製作予定ですが、装着して頂くチームがそこいらのチームとは違い、現時点で詳しくは書けませんが、凄いチームの車両に装着予定で、かなり気合を入れて開発しなくては、と思っています。

商品化するかは未定ですが、開発ベースはノーマル車両でスタートなのでST250に使える良い特性が出来たら、数本程度、レースサポートにと考えてもいます。(詳しくは出来上がってからという事で)

ちなみに現在発売中のJMCA認証マフラー(一般公道用)でも結構大きな触媒が入っていますが、このマフラーの性能自体もかなり自身を持って送り出しています。
もし、雑誌の企画とかでマフラーのガチンコ対決なんかあったら、喜んで勝負したいところです(笑)
弊社は、約20年前にそんなガチンコ企画のパワーチェック大会から結果を出してのし上がって来たブランドなのでやって欲しいですけど。
最近はこんな企画自体も無く、また実際にガチンコとなると結構、マフラーが集らないそうなんできっと無いでしょうけど...

弊社は現在、Ninja250/Z250用としてスリップオン、フルエキゾーストと2種類のマフラーを販売しているのですが、このバイクに限らず、お客様からの質問でスリップオンとフルエキの違いについて問い合わせを頂く事もあり、以前のブログでも何度か書いていますが、サラっとスリップオンとフルエキの違いを書いてみたいと思います。

まずスリップオンマフラーですが、このタイプのマフラーはノーマルのエキゾーストパイプがセンターパイプ、もしくはサイレンサー部分から外せられるタイプのマフラーで、ノーマルのエキパイを利用してセンターパイプより後ろの部分を交換するマフラーの事を言います。(皆さん、ご存知ですよね)

メリットとしてはエキパイ部をノーマルそのままに交換が出来るタイプなのでフルエキよりも開発費コストや使う材料もフルエキより少なくて済む事から、販売価格がフルエキよりもかなり抑えられるので、比較的リーズナブルな価格で手にとって頂ける商品として人気があります。

IMGP0027.jpg
Ninja250/Z250の場合、センターパイプ途中からサイレンサー部を交換するタイプになります。

性能面においてはスリップオンの場合エキパイはノーマルを使用する事から、ノーマルの性能から大きく特性を変える事が出来ず、車種によってはノーマルと全く変わらない物もあったりしますが、純正のマフラー重量より軽く出来る事もあり、取り回しの面や結果として運動性能が上がり、快適に走れる様になったりします。

マフラーを交換するこ事でスタイルに変化を付けられるので、手軽にカスタム出来る事もスリップオンの魅力でもあります。

ただし、スリップオンの場合は当然ながら純正エキパイのレイアウトが決まっているので元のイメージから大幅な変更は望めません。

一方、フルエキですがこちらはエンジンから出てるエキゾーストパイプから全て交換するタイプで、車体に対してのレイアウトも自由でスタイルはもちろん、バイクの特性もスリップオンに比べると大きく変える事が出来ます。

ただし、近年のインジェクション化に伴いフルエキゾーストに変えたからといって、キャブ車の時代の様に簡単にパワーアップはしにくくなっています。
世界一厳しいと言われる日本の環境基準に対して結構、薄めの燃調にセッティングされているので、大幅な変化は基本的にはほぼ期待薄です。

しかしながらやはり、スリップオンに比べると特性の変化を感じて頂けるマフラーを造り易くデザイン面でもかなり好きなスタイルに変更が可能です。

LV4250JM (6)
LM4250JM Z250 (8)
弊社のフルエキはスリップオンに比べてかなりショート&UPスタイルとなりました。

ちなみにスリップオンはというとこんな感じですね。
カーボン
見る人によっては、あまり変化が見受けられないかも知れませんが、私的には全然違うんですよ(笑)

では特性を決めるポイントとは?って事になるのですけどそれはズバリ、エキパイ部でほぼ決まってしまいます。
スリップオンよりフルエキの方がパワー的に出易い理由はこれです。
これは逆に言うと、フルエキの出来如何では、悪くなる事も意味します。

弊社の場合、CBR250Rの時にスリップオンながらかなりいい特性を造れたのですが、フルエキを開発する際にスリップオンマフラーとフルエキの差が殆ど無く、またスタイル的にもスリップオンと大差が無かった事から、開発を中止してフルエキの発売を断念した事があります。

それは何故か?

理由はフルエキの場合、やはりスリップオンに比べて販売価格が高いからです。

レースの様な場合、少しでも良いデータが出ればそれを使う為、あまり深くは考えませんが、一般公道で走るバイクに関していうと、スリップオンとフルエキの差がコンマ何馬力か、殆ど変わらないのに販売価格は1~2万円以上高く、ってお客さんに対して高く買ってもらうメリットを提供出来ないんですよね。

ちなみ昨日、Z250でスリップオンとフルエキのベンチテストをした結果がこれです。

マフラー比較 (2)
赤がフルエキで黒がスリップオンです。

ちなみにトルク曲線はというとこんな感じです。

マフラー比較
同じく赤がフルエキで黒がスリップオンです。

それぞれのノーマルとの対比は右横のインデックスからそれぞれのページで確認頂くとして、フルエキとスリップオンでそれなりの結果を踏まえてNinja250/Z250用フルエキゾーストは販売決定となりました。

スリップオン、フルエキそれぞれのマフラーで全然違うフィーリングを体感出来、特にフルエキに関してはさらに気持ちの良い加速感を感じる事が出来ましたが、実際のところお客様がグラフの差を体感出来るかといったら、必ずしも皆が体感出来るとは言えないでしょう。

でも、私達の立場としてはやはり高価なマフラーを買って頂く方々に対して、「これだ!」といった自信を持って出せる商品で無いと出す意味自体が無いというか、そのマフラーの存在価値が無いと思っています。
CBR250Rに関してはまさにそんな感じのフルエキになってしまいました。

誤解の無い様に補足すると、判断基準はこの性能面だけではもちろんございません。
CBR250Rのフルエキ開発時に違う角度のアプローチで入っていたら発売するに至る答えを見つけれたかも知れません。
(皆さん、分かっていると思いますが、あくまでも弊社の場合の話です。)

このNinja250/Z250ではスリップオン、フルエキの両方を販売できましたが、今後も車種によっては、もしかしたらスリップオンのみの販売といったケースも出て来るかも知れません。
また、最初からスリップオンのみに集中する開発車両ももちろんあります。(まぁ、基本的に需要と供給のバランスなので)

全然、サラっとじゃなく、かなり長ったらしくなりましたね(汗)

でもこんな感じで弊社のマフラー造りは続きます。

新型Ninja400の開発ブログをお待ちの皆々方様、大変お待たせして申し訳ございませんが、こんな感じで頑張って造って行きますので、どうぞご期待下さいませ。



ちなみに明日は夕方から鈴鹿8耐の主要なチームスタッフでチームのテクニカルスポンサーであり、チームのアドバイサーを担って頂くBabyFace(ベビーフェイス)佐藤社長の所にご挨拶です。

主要なスタッフですから、もちろん斉藤祥太君も東京から来阪し、皆でご挨拶して日本一旨いとされる佐藤社長が御用達の焼肉屋で会合です(笑)

ゆっくり飲みたいトコですが明後日から3日間、台湾に出張があり、朝5時起きで車で関空直行なので、明日は飲まずに美味しい焼肉だけを堪能したいと思っています。

帰って来たら本腰入れて開発に集中したいと思います!
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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