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KTM 690 DUKE マフラー開発日記

690 (2)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

前回のノーマルマフラーでのベンチテストでは、690DUKEが持つ本来のポテンシャルが見る事が出来、感想としては非常に好印象で「マフラー換えるだけでは性能UPってしないかも」的な凄さを感じましたが(笑)、もう一つ気になる点がありました。

元々、感じてはいたのですが... っていうのは、ノーマルでも音がうるさいんですよね。
しかもそれはマフラーからの音以外の部分から聞こえる音で、吸気音やら、ノイズも含めてエンジンから発するエンジン自体の音が...

何ていうのかな、低回転から一気にアクセルを開けると、その音が結構スゴイんですよね...ユーザーの方なら分かるかな?

690ccシングルの迫力と言ってしまえば、それまでなんですけどね。
まぁ、現時点では深く考えずに、早速マフラーをテストしてみましょう。

まず最初は音量をかなり抑え込んだタイプのサイレンサーにセンターパイプは一つ目の曲げ部分でφ50.8→φ54にテーパードしたものと組み合わせてのタイプから。

690 (3)
このタイプです。

音を抑え気味というか、低速域の特性に特化して造ったものですが、ロードテストではその効果が確認出来なかったのですが、さてどんな感じになるでしょうか?

データ (1)
黒線がノーマルで赤線がタイプ1です。

う~ん、良くも悪くも無いといった感じのグラフが出ましたが、まぁ、マフラー屋としては悪いですね(笑)
でもテストライドした先輩のフィーリング通りの結果で、インプレとベンチデータのイメージが合ってる事に満足
 (...って疑っていた訳ではないですよ、先輩)

次に同じφ50.8→φ54センターパイプで一番相性の良かったサイレンサー構造のタイプでベンチテストです。
ノーマル時に低速域でかなりギクシャクしてた感じで乗り辛かった部分を、このタイプではかなり和らげる事が出来ていますが、果たしてどんな感じになるでしょうか?

データ (3)
黒線がノーマルで赤線がタイプ2です。

以外というか、予想以上に高回転域が元気になっていますが、トルクグラフでは3,000rpmより少し手前の位置からトルクが立ち上がっているのが確認出来ます。

ベンチでも低速域のギクシャク感がかなり改善出来ており、そちらの期待感が強かったのですが、パワーグラフ自体は高回転域の力強さが際立ったグラフとなりました。
あっ、もちろんデータとしては上出来ですよ。
あまりにも低速域の特性が改善していたので、そんなグラフになっているのではと思っただけです。

元々、レスポンスが良い吹け上がり方をするのですが、マフラー交換後は感覚的にレスポンスの良さに馬力が乗っかる感じで、なかなかフィーリングは上々です。
参考までに書くと、ピークではノーマルに比べて約2馬力UPです。

これをこのまま採用!...って事ではなく、これに負けない位のフィーリングだったφ54パイプで造ったセンターパイプでもベンチテストしてみましょう。

DSCN6754.jpg

見た目的にビジュアルが悪いですが(笑)、こちらは鉄で製作したタイプです。
このφ54センターパイプですが、最初の曲げの部分を更に滑らかに繋いで製作しています。

DSCN6751.jpg
こんな感じに。

こちらでのテストの結果がこちら。
データ (2)
上に同じく黒線がノーマルで赤線がタイプ3です。

うん、かなり満足のいくデータが出ましたね。
一般の方が見てそんなに変わっていない様に見えるかも知れませんけど、トルク曲線を見て頂ければ分かる様にかなり力強くなっているのが見て取れます。

タイプ2よりピークパワーが若干落ちましたが、全体的なバランス、そして実走での低速域からのフィーリングがタイプ2よりも良かったので、量産に向けての仕様はほぼこれで決まりですね。

現時点で弊社で計測した近接騒音値は90db前後です。
公的機関での計測はというと仮に90.1dbと出た場合、コンマ代は切り上げとなる為、公式には91dbとなります。


しかし、やはり気になるところが...

近接音量は全然OKなんですけど、エンジンの音が大きく、近接を測る同じ回転数(3,750rpm)でエンジン横から50cmのところで計測すると、エンジンから聞こえてくる音量は何と94db強(大汗)...

近接は純粋にマフラーから出てる音量のみを計測するので問題ないのですけど、加速走行騒音は4速50km/hからアクセルを全開にして加速するバイク自体の音を計測する為、エンジンノイズ以外にも690DUKE特有の車体ノイズも合わせて、現状ではノーマルマフラーでも間違いなく不合格のような...

これは690DUKEが特別問題という事ではなく、690DUKEに限らず外車や逆輸入車は、日本の厳しい基準値に合わせて仕様を決定する国内モデルとは違う為によくある事なんですけどね。

例えば国内仕様のT-MAXは加速走行騒音値は問題なくクリアするんですけど、逆輸入車の場合は通りにくいとか、YZF-R1に至っては国内仕様と逆輸入車(フルパワー)で何と5db位、数値が違ったりとか、普通にあったりします。(ちなみにどちらもアフターマフラーに交換時のデータですけどね)

テストしてる690DUKEは慣らしを終えたばかりの車体で、エンジン自体の当りが付いてくるともう少しは静かになると思うのですけど、現状ではねぇ...。

こんな事もあり、先週12/11(水)に行なわれたJMCA加速走行試験はスルーしました(笑)

次回のテスト1/29までには時間があるので、エンジンを完全にバラして、きっちり組み直す事も含めて車体の整備を完璧にして持ち込みたいと考えています。

また、試験まで時間があるのでサイレンサー構造の仕様変更バージョン等もテストしてベストを見つける事にします。
引き続き、何か動きがある毎にブログを更新していきたいと思います。
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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