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新型 Ninja250/Z250 マフラー開発日記 - フルエキ編 -

加速 走行試験 (8)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

フルエキ開発日記をお待ち頂いていた方々から、「いつ、ブログ更新するの?」と叱咤、あるいは激励のお声をたくさん頂き、「今でしょ!」と即答出来ず、耐久に行ったブログで更新が止まっていました(汗)...スミマセン

鈴鹿8H耐久から早や1週間が経ちますが、それは7月の行事で、今はもう8月です。
頭を切り替えてやって行きたいと思ってますが、その前に8H耐久ネタを一つだけ書きたいと思います。

8耐 (14)

予選12位と絶好のポジションでBMW国内勢では最速のこのバイクに装着されていたオーバルサイレンサーですが、決勝では残念ながら2度の転倒でリタイヤとなってしまいました。
結果として図らずも8H耐久でサイレンサーバンドのストレス(強度)テストが行なえてしまいました。

ちなみに弊社のオーバルサイレンサー(六角形)はこんな形をしています。
オーバルサイレンサー  提供:モーターサイクリスト誌
※ 写真提供:モーターサイクリスト誌さんです。9月号(8/1売り)で撮って頂いた写真です。

国内最高峰クラスのこのバイクで、ダンロップ手前の逆バンク(右コーナー)での衝撃は凄まじかったと思いますが、引き千切れることなく、こんな感じになりました。
DSCN4969.jpg

強度とともにラバーで受ける衝撃を緩和した結果だと思いますが、何より酒井選手、武石選手のお身体に何も無かった事が一番です。(転倒は本当に残念でしたが、来年も活躍して欲しいと思っています。 お疲れ様でした)


さて、本題に入ります。
本当に久しぶりの更新で何から書けばいいか見当が付きませんが、まずは簡単にフルエキとスリップオンの違いをサラッと書きます。

スリップオンマフラーはエキパイは純正を流用し、センターパイプ中間、あるいはサイレンサー手前の接合部より後ろの部分を交換するタイプをスリップオンといいます。
ちなみに弊社の商品では「WR'S JMCAリヤエキゾースト」という名称を付けていますが、ブログでは分かりやすく一般的なスリップオンという名称で書いています。

メリットとして、比較的簡単に交換が出来、車体の持つイメージ(外観)を変更出来ます。
性能面では、純正のエキパイを利用することから、大きな出力特性の変化は望めませんが、レスポンスの改善や純正マフラーから交換する事で軽量化にも繋がり、取り回しや乗り易さにも貢献してくれます。

音量面に関しても純正とは違い、そのエンジンの持つ本来の音に楽しさを覚える人も少なくありません。

純正マフラーの時、静か過ぎて隣を走っている車が気付かなくて幅寄せされたりして、コワい思いをした事が無いですか?
スリップオンに交換する事で適度にバイクの存在感を車の運転手にも気付いてもらえるので、そういった意味においてもマフラー交換する意義はあると思います。

当たり前の事ですが、マフラー交換が必ずしも必要だと話しているのではございません。
(純正を愛する方も当然ながらたくさんいらっしゃいますので)

またフルエキより低価格で手に入れる事が出来るのもスリップオンの魅力の一つです。

Ninja250   SV4250JM (1)
※ 写真は ステンレス/チタンオーバル(焼き色)スリップオン 品番SV4250JM です。

ではフルエキゾースト(略してフルエキですね)はというと、やはり一番は性能面の変化だと思います。
そして、エキパイからレイアウトをする為にデザイン面においてもかなり自由度があり、そのバイクが一番格好良く見えるスタイルの追求が出来る事も大きな魅力です。

スリップオンの場合、デザインは純正エキパイに合わせるしかなく、無理にUPスタイルにしようとすると、ハッキリ言って違和感を感じる事も多々あり、ノーマルの描写から大きく違うイメージを造る事は出来ません。

またフルエキの場合は、そのエンジンの持つ魅力(特性)を造り手によって最大限に活かす事が出来ます。

インジェクションの時代になり、フルエキに交換してもそんなに大きくは変わらないという声を聞きますが、国産車の場合、世界一厳しいとされる日本の環境問題の取り組みで、必要以上の大きな触媒が装着されていたり、これまた世界一厳しい騒音基準に合わせた純正のマフラーは、必ずしもエンジンの持つ特性をベストに引き出している訳ではありません。

高性能な輸入バイクの場合、純正マフラーでもベストを狙う感じの寸法になってる場合も多く、そういった意味ではフルエキを開発する時、電気も合わせて考える事が多くなりますが、国内バイクメーカーの純正マフラーでは、どちらかというとベストよりベターを狙った味付けがされている事が殆どです。

ベターという選択肢は日本の国民性からいっても程よく調和し、誰にとっても乗り易く、扱い易くといった感じで親しみ易いですよね。

逆にマフラー開発の立場から見ると、ツケ入る隙(?)も多く存在するという事です。
「ツケ入る隙」という表現が合っているかどうかはともかく、開発する人から見れば、可能性は大いにあると判断出来る事になります。

フルエキに換えても何も変わらんという人もいますが、出来の悪いマフラーを造ると、何も変わらんどころか性能が悪くなりますよね。
っていう事は、「何かが変わる」って事なんですよね。

確かにシビアな燃調の中で出来る事は、そんなに多くはないのですが、先ほど書いた通り、いくらシビアと言えども、ベストな燃調ではなくベターな燃調なら、出来る事はありますよね。

「ベター = 曖昧」っていう風に捉えている訳ではないのですが、ベンチテストでは、そこを探りながらマフラーの方向性を決めて行きます。
もし思った様にマフラーが仕上がらなかったら...?

答えは簡単ですね!お客様の為にも製品化しなければいいだけの事ですね。

フルエキのデメリットはやはりコスト面です。
開発にかかる時間や多くなる部品点数によるコスト増により、当然ながらスリップオンより価格が高くなります。
高いのにスリップオンと変わり栄えしないなんて論外ですよね。

私がフルエキを開発する時のポイントはその辺りも念頭に置き、しっかり商品化出来る様にと開発に取り組む様にしていますが、当たり前のことながら駄目だった時の事は考えません。
そんなネガティブマインドではロクな事になりませんから(笑)

いや、しかし私って話が長いですね...(笑)
よく㈱オーファ細川社長にも、話が長過ぎるって愚痴を言われますが...(笑)

次回からベンチテストデータを用いて開発の経緯をご覧頂きますが、その前にフルエキを造る時の心構えみたいなものを感じて頂けたらと思い、書いてみました。

ご承知の様に、このマフラーは既にJMCAの加速走行・排ガス試験を既に合格しており、廃盤予定はもちろんございませんので(笑)、弊社フルエキにご関心をお持ちいただいてる皆様、遅くなりましたが安心して拝読頂けたらと思いますので宜しくお願いします。

加速 走行試験 (7)
加速 走行試験 (9)
※ 発売予定のフルエキゾーストです。 
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Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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