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2018Ninja250・2018Ninja400 スリップオン開発日記

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (11)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

2018Ninja250に続き、本日は2018Ninja400用スリップオンに関して書きたいと思います。

2018Ninja400ブログ (2)

マフラー開発には、業界を代表する老舗メーカーでいつもお世話になっている「ハリケーン」さんに2018Ninja400を貸与頂きました。
で、車両を持ち帰って早速ノーマルの音量をチェック。弊社での測定値は85dBという結果でした。

2018Ninja250と比べると明らかにトルク感のある低音の効いた音質で、計測する回転数がNinja250の6,250rpmに対してNinja400は5,000rpmと、測定回転自体は低いものの、レイアウト的に同じであるスリップオンの内部構造を共通化出来るのか?その辺りを念頭に置いてのスタートでした。

DSCN1305.jpg
ノーマルの車体を見比べた時に、「250」、「400」というデカールを見ないと判断付きにくいのですが、実はサイレンサーの長さがこんな感じに結構違うんですよね。 ※ 下側のサイレンサーが400です。

車体(スイングアーム)に貼っている測定数値は250より400の方が1dB低いのですが、これはサイレンサー長も消音に大きく貢献していると思われますが、とりあえず音量的には同じ構造でいけそうな事が分かり、ホッとしました。

250に続き、400の方も街中で乗らせて頂きましたが、軽量な車体に48馬力のエンジンは、実にキビキビとそしてトルクも十分あるのでかなり快適にそして速く走らせる事も出来ます。

2014Ninja400に少し乗っていましたが、このツアラータイプの2014Ninja400とは全くの別物で、スポーツタイプの2018Ninja400とは比較対象として考えない方がいい位にキャラクターが異なっています。

そんな2018Ninja400のノーマルグラフがこちらです。
2018Ninja400ノーマルデータ
低回転から淀みなく一直線に上がっていくパワーカーブが、このバイクの魅力であり、車重が250と変わらない事もあって、加速力も魅力なのが2018Ninja400です。

巷では昔の59馬力時代の400cc達と最近のバイクの馬力とを比べられたりしていますが、ハッキリ言って街中や高速道路においても、この48馬力の方が59馬力時代のバイクより確実に速いですよ!数値というのは比較対象として分かり易いですが、その数値を発生させるトルクバンドが、今のバイクの方が圧倒的に広いのがその理由です。
その昔、59馬力のバイクをベースにサーキットを走っていましたが、現在のタイヤ性能やサス性能も含めたトータルバランスにおいても、この2018Ninja400は勝っているのではないかと感じています。

※ 少なくとも学生の頃に街乗りで乗っていたGPZ400R(59PS)よりは間違いなく速いです、はい(笑)

話を元に戻しますが、この2018Ninja400でもまずは弊社のシャーシダイナモ上で回してフィーリングを見ながら何パターンかテストを行った結果、2018Ninja250スリップオンの最終仕様の寸法がかなり良さそうでしたので、音量を測定してみる事にしました。

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (2)
2018Ninja400 マフラー開発ブログ (4)
音量自体はサイレンサータイプで若干違うとはいえ、250よりも0.5~1dB前後の差くらいで大きく変わる事はありませんでした。

これには正直、ホッとしました。
ベンチテストでの音量・音圧は明らかにNinja400の方が迫力がありましたので、近接でも大きい様ならば仕様を変更しなければなりません。
因みに250と仕様が異なる事を危惧しているのではなく、音量を抑える為にインナー径を絞ると、性能面にもマイナス方向に働く事が、ベンチテストをしていて分かっていたからです。

後は加速走行騒音値の問題ですがベンチテストと同じく、明らかにNinja250より大きいのですが、弊社内での仮想試験ではほぼ問題ないと判断出来る数値でしたので、この仕様で最終ベンチテストを行う事にしました。

その結果ですがまずはチタンオーバルからで、サイレンサー構造自体はラウンドタイプと完全に同設計です。
それで出たグラフがコチラです。

Ninja400 ラウンド・チタンオーバル
青線がノーマルで赤線がスリップオンですが、正直ここまでいいパワーグラフを描くとは想像していませんでした。

かなり良いグラフでアクセルレスポンスもシャープで綺麗に吹け上がってくれてます。
そして音量的にも400ccらしくなかなかの迫力で、「本当に加速試験通るのかな?」と思った位(笑)に、重低音の効いた良い音質でした。
チタンオーバル、そしてラウンドタイプはこれで行く事に決定し、いよいよSS-OVALのテストです。
2018Ninja400 マフラー開発ブログ (11) -
250の時もそうでしたが、400に装着してもなかなかの相性の良さを見せてくれていたので楽しみです。

そして出た結果がコチラ。

Ninja400  SS-OVAL
同じく青線がノーマルで赤線がSS-OVALです。
思った通り以上の仕上がりで、一発合格という感じでしたが、この時点では加速走行試験がどうかな?という事で、JMCA認証試験には念の為に仕様の違う予備サイレンサーを、それも2本持ち込みました。。。(笑)
なるべくこの仕様に近い物をと思い、サイレンサーを用意したのですが、結果はそのままの仕様で見事合格となりました。

2018Ninja400の試験結果は以下のとおりです。

・ラウンドタイプスリップオン        近接騒音値 89dB  加速走行騒音値 79dB
・チタンオーバルタイプスリップオン   近接騒音値 92dB  加速走行騒音値 80dB
・SS-OVALタイプスリップオン       近接騒音値 91dB  加速走行騒音値 80dB

となりました。

2018Ninja250、そして2018Ninja400共、各3タイプのスリップオン全てを合格する事となりました。

以上が今回の2018Ninja250/400 スリップオンマフラーの開発経緯となります。

※ 今回、2018Ninja400をご提供頂いたハリケーン様、本当にありがとうございました。


さてこの後もプレートステーの製品仕様への変更や諸々ございますので開発日記はこの後も更新予定です。

ご興味ある方は引き続き拝読頂ければ幸いです。

それでは今日はこの辺りで。
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2018Ninja250・2018Ninja400 スリップオン開発日記

DSCN1338.jpg

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

先のアメブロでお伝えしました通り、先日無事にJMCA認証試験に全てのスリップオンマフラーを合格して参りました。

今回は2018Ninja250のスリップオンから開発日記を進めていきたいと思います。

スリップオンの開発時点でシャーシダイナモの調子が悪く、ベンチテストをしながら作業を進める方法ではなく先に数パターンのスリップオンを造る事にして最終的にベンチテストをしながら方向性を探っていく事にしました。

この時点ではこのバイクのスリップオンマフラーの場合、ノーマルのエキパイがかなり長くて、ほぼサイレンサーのみを交換する事となるのでパワー的に上げる事は難しいのではないか?との予想で、実際に先に開発を始めている同業他社の開発の方々からも、そんな声が聞こえて来ていましたが、私自身もサイレンサーを外した時点で「ちょっと難しいかな?」と思いました。

2018ninja250ブログ (4)
ここまでノーマルエキパイが長いとは思いませんでしたね(笑)

市街地では当然無理は出来ませんので、シャーシダイナモ上でまずは全開走行の開始です。
数値こそ拾えませんが、吹け上がるまでの時間軸の事や吹け上がり方である程度、分かる事もあるのでトライしてみました。

因みに比較も兼ねて、既に数値の分かっているCBR250RR(マフラーはフルエキSS-OVALショートラインを装着した車両)で回してみましたが、2018Ninja250のノーマルは高回転域が思った以上に伸びがあっていいフィーリングだったんですよね。
力強く12,000rpmまでしっかり吹け上がる感じです。

因みにその後に取ったノーマルデータがこちらです。
2018Ninja250ノーマルデータ
グラフを見て納得ですね。
CBR250RRもかなりしっかり吹け上がるのですが、CBR250RRノーマル車の場合、10,000rmからの加速力は少し鈍るのですが2018Ninja250はノーマルでもその部分は感じなかった事が大きな第一印象となりました。

2018Ninja250 マフラー開発ブログ (6)
まずは車体に合わせてセンターパイプをレイアウトし、そこにCBR250RR用のスリップオンと同じ仕様のサイレンサーで再び回してみる事にしました。
2018Ninja250 マフラー開発ブログ (17)
アメブロではSS-OVALの写真が先行していましたが、実際に最初回したサイレンサーはこちらです。

回して感じた事は、「もしかしたらスリップオンでもパワー出てるかも?」という事でした。
実際にそう体感した様な(?)気がしましたし、テストではノーマルもスリップオンも3,000rpmからアクセル全開にするのですが、吹け上がる時間が明らかに早いんです。
ここでスグにグラフ比較出来ないのが辛かったですが(笑)、手応えを感じて次はブログの写真でも多用していたCBR250RRと同仕様のSS-OVALで再トライ。

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (9)
これが更にフィーリングが良くて、自分の中では「絶対にパワー上がってるでしょ!」って感じで(笑)、あくまでも空気抵抗や転がり抵抗の無いシャーシダイナモ上ですが、吹け上がる時間軸で1秒ほど早く吹け上がります。

ここで一度、ノーマルサイレンサーに戻して勘違いではない事の確認の為に再トライ。
大丈夫、絶対に勘違いではないと確信!とまではいきませんでしたが(笑)、体感的にほぼ確信出来た事と、数値比較は出来ないものの、最終のベンチテスト前にある程度、目安が付く事も分ったので、ここからの作業はいつもと同じ流れで進み、レイアウトの変更も試みながら最終的にセンターパイプの仕様違い、サイレンサーの仕様違いをそれぞれ製作して、ベンチテストに臨みました。

そしてまずはチタンオーバルのテストで、サイレンサー構造自体はラウンドタイプと完全に同設計です。
それで出たグラフがコチラです。

Ninja250  ラウンド・チタンオーバル
青線がノーマルで赤線がスリップオンです。

やはりというか、思った通りというか… いや、それ以上の結果が出ましたね。
6,000~7,000rpmに少しノーマルを下回る部分がありますが、8,000rpm辺りからは素晴らしい吹け上がり方でピークでは何と1馬力以上もUPする結果となりました。

低速域においてもノーマルを上回っている事もあって、全体的にかなりスムーズな繋がりを見せてくれているので、6,000rpm付近の部分に関してもおそらく乗っていて全く気にならないというか、気が付かない位だと思います。

最終的にこの仕様はCBR250RRの物と違って、SS-OVALや2013Ninja250用スリップオンに採用した物がベースになっています。
やはりメーカー相性というか、単純に同じ高回転型&高出力であっても、それが同じ仕様でいけるとは限らない事こそがマフラーを開発していて常に面白いと感じる瞬間ですね。 (CBR250RRと同仕様ではノーマルとパワーが変わらない結果となりました。)

因みにラウンドタイプでベンチテストするも当然ながらグラフは一緒でした、念の為。(まぁ当然ですけど 笑)

またチタンオーバルはサイレンサーシェルをロングにするか迷ったのですが、各種サイレンサーの個性を引き立てる事も考慮してサイレンサーシェルはショートのままで行く事を決定。インナーパイプ径をラウンドタイプに合わせるべくワンサイズだけ変更したのですが、それでこれだけのパフォーマンスを発揮出来たのは良かったです。

この仕様でJMCA認証試験結果は、ラウンドタイプが近接92dBで加速が75dBとなり、チタンオーバルは近接93dB、加速75dBと、共に余裕を持って合格となりました。

次にSS-OVALスリップオンのベンチテストです。
こちらは感覚的には更にいいフィーリングだったので期待を持ってベンチテストを開始。
その結果がコチラです。

Ninja250  SS-OVAL
同じく青線がノーマルで赤線がSS-OVALです。

ピークパワーこそチタンオーバルより少し下がりましたが、全体的なパワーグラフではノーマルを下回る事無く、綺麗なパワーグラフを描いてくれました。
ピークパワーはジャスト1馬力UPといったところでしょうか。
吹け上がるまでの時間軸でのスピードはやはりこのマフラーが一番良かったですね。
この構造も基本的に2013Ninja250用スリップオンをベースに採用した仕様で、回した時の音質とレスポンス感が抜群に良く、最終仕様の仕上がりには満足です。

DSCN1282.jpg
因みに今回使用したシャーシダイナモはダイノジェットでした。

こちらも仕様が決定し、そして出た試験結果は、近接が92dBで加速が76dBとなりました。

今回のスリップオンでいえるのは、ピークパワーが出た後もパワーの落ち込みが少なく、レブ特性も上々で、ピークパワー自体は12,000rpmを少し超したあたりで出ているので、結果としてパワーバンド域も拡がる事となり、満足のいく仕様となりました。

欲を言えばこの製品開発ブログをリアルタイムで更新したかったのですが、何せ2018Ninja400のスリップオンも平行して開発していたのでバタバタと忙しく、その点は致し方ないところではありますが、こうして2018Ninja250は完成したのでありました。

という事で次回は2018Ninja400編です。

それでは今日はこの辺りで失礼致します。
SV4270JM  (2)

2018Ninja250・2018Ninja400 スリップオン開発日記

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (2)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

さていよいよ2018Ninja250/400用スリップオンを同時開発していきます。

ベンチの上で回した雰囲気と、ちょっと近所を走った感想ですが、まず2018Ninja400ですが2014Ninja400とはレプリカタイプとツアラータイプという事で趣向も違うのですが、その点を踏まえても2018Ninja400は明らかにパワフルで速いです。
明らかにパワフルという点では、エンジン自体もトルク感を感じるのですが、何よりも約40kgの軽量化でショートホイールベース化になった事が「キビキビと速い」要因であるのは間違いないですね。

カワサキさんの試乗会では、250と乗り比べた人が400をチョイスする事が多いと聞きましたが、納得出来る話ですね。

一方の2018Ninja250の方ですが、こっちが魅力的に見劣っているのかというと、それは大間違いです。
ベンチ上でも実際に乗っても確かにスタート時のトルク感では圧倒的に400の方に分があり、街中を流して走るうえで、おそらくこの辺りの部分がユーザーに気に入られている部分だと思いますが、走り出すと全然400に負けていない走りをしてくれます。

ちょこちょこ乗っているCBR250RRは弊社フルエキが入っているので、2018Ninja250ノーマル車と比べるのは少し無理がありますが、ノーマル車同士だとほぼ同じ位なので、250と言えども十分よく走りますね。
余談ですが、CBR250RRの「Sport+」モードで走る分にはアクセルレスポンスが機敏な反応を示す分、体感的にCBR250RRの方が速く感じたりするのですが、実際はレスポンス感の事であり、差は無いかも知れません。

どちらにしせよ、2018Ninja250/400は今の時代の最高水準で登場した事は間違いないと思います。

さてとりあえずパイプレイアウトは排気量の大きい2018Ninja400から始めていくのですが、ノーマルマフラーはサイレンサー長こそNinja400の方が長いものの、エキパイ部はまだ寸法を正確に計測していませんがレイアウトも含めてほぼ一緒だと思われるNinja250と共通のセンターパイプ&サイレンサーで行く予定にしています。(最終判断はベンチテストで決めますが)

2018Ninja250 マフラー開発ブログ (6)
まずはサイレンサーを固定するプレートステー(仮)を作り、パイプをレイアウトしていきます。

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (3)
こんな感じです。
プレートステーの形状は最終的に大きく変わると思いますが、センターパイプをまずは短めに製作してみました。
サイレンサー位置をある程度配置してみて思ったのは、スリップオン自体が長いと単純に見た目的に格好良くないというのが短くしたい理由です。

写真でSS-OVALを使用していますが、この他にもラウンド(真円)、そして出口形状の違うオーバルの計3種類をJMCA認証試験に受験予定です。

サイレンサー構造は最終的に数パターンから選択する予定ですが、もともとレスポンスのいい純正に比べて更にいい感じで、まずはこの仕様で音量を計測して見る事に。

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (4)
90~91dBというところです。音量は悪くないのですが、少しだけパルス感が強く出ていてあまり好きでない音質でした。

マフラーレイアウトを確認の為、写真を撮って見る事にしました。
2018Ninja400 マフラー開発ブログ (6)
2018Ninja400 マフラー開発ブログ (8)
長さ的にはこの位でいけたら嬉しいのですが、ベンチテストの結果、もう少し長くなる可能性も現時点ではあります。

ただ、何となくいいのですが、無難というか「スリップオン造ってみたらこうなりました」的な、今後出てくる他社さんのスリップオンもこんな感じになるだろうな的な(笑)、良くも悪くも個性のないアウトラインです。

この写真を見て(まぁ実際にも見てますが)、自分の感じる「カワサキ”らしさ”」や「WR'S”らしさ”」が出ていないと思い、プレートステーのオフセットを変更してもう少しスポーティーな味付けにレイアウトする事にしました。

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (9)
サイレンサー角度を少しUP側に振ったのですが、確認出来ますでしょうか。。。(笑)

2018Ninja400 マフラー開発ブログ (12)
外で写真を撮ってみましたが車体の撮影角度が違うので比較出来ませんが、まぁ少しUPになりましたが思っているイメージとはまだ違和感があります。
同じセンターパイプを使って取り付け角度を変えていくだけでは無理があるので、その続きを音量チェックも兼ねて2018Ninja250の車体でレイアウトし直す事に。

2018Ninja250 マフラー開発ブログ (1)
まずは音量チェックから。このサイレンサーの仕様で音量は88~89dBです。少し静か過ぎな感じなので違う仕様を試します。

2018Ninja250 マフラー開発ブログ (2)
こちらの仕様では91dB前後で音質も低音が効きながら心地の良い音質です。

で、レイアウトを変更した結果、こんな感じになりました。

2018Ninja250 マフラー開発ブログ (4)
かなりイメージが変わり、WR'Sらしさやカワサキ車特有のワイルド感も出てきた感じです。
ちょっと角度を変えるだけで、同じスリップオンでもフルエキっぽく見えてしまうので不思議でしょ。

まぁ、これが最終型ではないので、ベンチテスト用にもう数パターン造りながらレイアウトを見極めていく予定です。

今日はここまでです。

それではまた宜しくお願いします。

2018Ninja250 マフラー開発ブログ (3)

2018Ninja250・2018Ninja400 スリップオン開発日記 スタートです。

2018ninja250ブログ (11)
WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

いよいよ2018Ninja250・2018Ninja400のスリップオンマフラーの開発日記がスタートです。
まず最初に2018Ninja400を、ご好意により貸し出しして頂いたハリケーン様に感謝申し上げます。

2018ninja250ブログ (8)
さて、日曜日にそれぞれの車両で慣らしを行い、開発のスタートに立つ事が出来ました。

アメブロの方でも書きましたが、ノーマルサイレンサーを外す手順は以下の通りです。
2018ninja250ブログ (1)
まずはマフラーカバーの下に連結部があります。なので、黒丸手前のボルトを(+)ドライバーかM10のレンチを使用してある程度緩めます。次に黒丸後ろ側の六角ボルトを完全に取り外したら、カバーを前後にスライドさせて取り外します。

2018ninja250ブログ (2)
2018ninja250ブログ (3)
そうするとサイレンサー本体の連結部が出て来ます。この連結部を緩め、タンデムホルダーのボルトを外して取り外します。

で、取り外ずした車体側はこんな感じになります。
2018ninja250ブログ (6)
この状態を見て我々マフラー開発担当が思う事は、まずノーマルマフラーが思った以上に長い事と、それによってパワー的な部分でスリップオンで出来る事は少ないかなぁ。。。と思わずため息が出てしまう事でしょう。。。(笑)

ほぼサイレンサーのみの交換と変わらない位エキパイが長くて、近接騒音や加速騒音の事を考えるに出来る範囲はほぼ決められている状態なので、アフターマフラーを開発する立場としては正直、腕の奮い処が少ない事に少々困ってしまいます。

2018ninja250ブログ (4)
ただし、前モデルのNinja250からはセンターパイプ径がかなり太くなっている事が確認出来ます。
因みに前モデルの写真がコチラ。

DSCN3398.jpg
前モデルのパイプ径はφ35と細かったのに対して2018Ninja250及び2018Ninja400はφ42.7とほぼアフターのフルエキを作った時の寸法でもいい様な外径であるのが、2018Ninja250・2018Ninja400のノーマルマフラーの特徴でもあります。

逆に言えば、ノーマルでここまでエキパイ径があるという事はスリップオンの時は余計にパワー的には上積みが少なくなるという事にも残念ながら繋がります。

因みに前モデルのスリップオン開発時に、ノーマルマフラーの外径があまりにも貧弱であった為、ノーマルマフラーのパイプをすっぽり隠す「ダミーパイプ」をスリップオンに採用していました。

OV4250JM (34)
連結部はジョイントガスケットを使用しないタイプを採用したスリップオンで、差込部(連結部)の前に太いパイプを溶接し、ビジュアル的にもフルエキっぽく見せてます。

OV4250JM (65)
こんな感じに。
今でこそこの手法を使ったタイプは増えてきた様に思いますが、これは当時かなり評判が良く、よそがやっていなかった事もあり、大好評となって爆発的にヒットしする事となりました。同じスリップオンであっても一工夫でユーザーにも支持を得られました。

マフラーを開発する立場上、ただスリップオンを製作するという事ではなく、ユーザー目線に立つ事が常に重要だと再認識出来た機会でもありましたね。

因みにスリップオンの場合、ジョイントガスケットを使用しない構造に不安に感じる方も居るかも知れませんが、要はフルエキと同じ理屈でジョイントしてるだけなんですよね。
IMG_8885.jpg
CBR250RRのフルエキを例にとってみると、フルエキの場合は連結部にジョイントガスケットを使用しませんよね?
これは連結部のパイプ径の精度が良いからジョイントガスケット自体、必要としないからなんですが、カワサキのこの連結部のパイプ精度は昔からかなり秀逸で、インドネシア生産となった今回もパイプ径の真円度は、他社メーカーと比べてもかなり精度がいいです。
弊社でもNinja250Rから含めて既に2000本を超えるスリップオンを出荷していますが、この連結部のトラブルはほぼございません。

まぁ、ジョイントガスケットを使用するタイプの方がある意味、公差もシビアでない分、楽ではありますけど。

2018Ninja400ブログ (3)
さてさて話を戻しますが、今回の2018Ninja250・2018Ninja400に関しては、ノーマルマフラーの径がアフターのフルエキ位に外径があるので、基本的にダミーパイプを使用する事は現時点で考えていませんが、エキパイがここまで長い事に対してどう対処するかがポイントとなりますが、今のところはサイレンサーの位置や角度の調節、センターパイプ自体の長さ確保も視野にプレートステーを増設する必要があると考えています。

それを踏まえて次回はいよいよ製作に取り掛かりたいと思います。

それでは今日はこの辺りで。

GSX-R150 マフラー開発日記

GSX-R150マフラー開発 (7)
WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。
今日の大阪は春らしい良いお天気でしたね。

2018ninja250ブログ (11)
本来は慣らしがてらツーリングといきたいところですが、2018Ninja250、2018Ninja400と2台あるので、外に出たい気持ちをグッとこらえて(笑)、シャーシダイナモ上で2台まとめての慣らしでした。

慣らしはアクセルを固定し、人が乗らずに機械上で走らせ、さすがにベンチ室を離れる訳にはいきませんが、その後ろで様子を見ながら他の作業をこなしていきます。
2018ninja250ブログ (12)
ベンチ室のドアを取っ払い、ベンチ室と工場の間の通路で3タイプ造ったマフラーのフィッティングとカウルのフィッティング作業等を行っていました。

その3タイプの仕様のセンターパイプですが、前回の続きから入りたいと思います。

GSX-R150マフラー開発 (9)
と、まずはその前に試作のマフラーが完成した時、スグにエンジンを掛けられる様にエキパイにO2センサーボスの取り付け作業です。
GSX-R150マフラー開発 (10)
そしてエキパイを取り付けます。 この位置がハーネスの取り回しを考えてもベストかな?

GSX-R150マフラー開発 (11)
試作の2本目はヘッダー部のエキパイから途中でパイプを太くしてからリヤセクションに繋がる、いわば試作1本目より少し高速域の特性が良くなるであろう寸法を採用しましたが、こればかりは現時点であくまでも想像の域で実際にベンチテストを経て答えが見えてくると思います。

GSX-R150マフラー開発 (12)
前回ブログの試作1号とパイプの太さが変わった事が分るでしょうか?
まぁ、この分りにくい部分をテストして精査していくのですが、レイアウト自体は現時点で決めていない為、試作1号とは少し角度を変えて製作しました。

そして引き続き、3本目の試作を造りますが、試作3本目はそれまでの物と少し違うアプローチの物を製作しました。
GSX-R150マフラー開発 (13)
これまでYZF-R125に始まり、CBR125RやKTM 125DUKEや、横置きエンジンのGROMやZ125PROのデータを元にいわばある程度実績のある寸法をベースに仕様を決めたのがこの試作3号です。

この仕様はJMCA認証マフラーがベースの物ですが、今回は25cc排気量が大きい事やあくまでもレース仕様のマフラー開発が前提なのでこの仕様より、リヤパイプの太い試作1,2号の方がエンジンのフィーリングから考えても合っているのでは?と思ってたりしますが、こちらもベンチテストで結果が出ますのでやってみなければ分らないところではあります。

試作1,2号の寸法自体は、去年GROMをベースにDOHCヘッドを載せた180cc仕様のエンジン用に開発した寸法がベースにあり、このエンジンは20馬力を軽く超すレベルの仕様でしたが、GSX-R150も20馬力に迫るノーマルスペックである事もあり、こちらの方が向いているのかな?との思いで仕様を決めています。

ベンチテストを行い、検証して行く訳ですがサーキットの特性、例えば生駒や近スポの様なショートコースには試作3号の方が合うかも知れませんね。

この3本に加え、サイレンサーも3種類程ベンチテストで相性を見ながらテストして行く予定ですが。出来上がったセンターパイプはこんな感じです。
GSX-R150マフラー開発 (14)
何処がどう変わっているのか写真では難しいかも知れませんがこの3本から答えを探りたいと思います。

とりあえずカウルを装着した際、クリアランスがかなりシビアな感じになっていたので、最終的には少しレイアウトを変更する予定ですが、バランスを見る為に外で撮った写真がコチラ。

GSX-R150 タイプ1 (1)
まずこれが試作1号。

GSX-R150 タイプ2 (1)
そしてこれが試作2号。

GSX-R150 タイプ3 (1)
そしてこれが試作3号です。


レース用という事もあり、個人的には試作2号のレイアウトがそれっぽいかなと。
この後、マフラーステーも準備しながらサイレンサーの仕様も決定したいと思います。

という事で本日はこの辺りで。

GSX-R150 マフラー開発日記

GSX-R150 ノーマル (9)
皆様、こんばんわ。
昨日、ブログを更新しようと思っていましたが来客で更新が出来ず、本日も色々と打ち合わせ等もあったりで、結局この時間の更新となってしましました。

忙しいのは結構な事なのですが、開発作業に入っている時は正直、集中したいので誰からの連絡も取りたくなくなるのですが、そこは少人数の会社なのでそういう訳にもいかず、それなりに時間と手を取られてやる事が後ろにズレていくので少々困ったものです。

まっ、深く考えずに前に進みましょう!(笑)

今回の製品開発ブログは現在、シャーシダイナモがまだ直っていない事もあり、マフラーを造ってはテストというトライ&&エラー式のブログとは少しだけ嗜好を変えて、どんな感じで造っていくのかという手順を追いながら書いてみたいと思います。
因みに機械は来週早々に直る予定ですのでそこからはいつものトライ&エラー式の内容も織り交ぜられたらと思っています。

さて、エキパイを曲げていく訳ですが、まずはその前に排気ポートにささるパーツを旋盤で加工し、今回このGSX-R150レース用マフラーに使うテーパーの製作を先にします。

ベンチテストデータは拾えていませんが、エンジンを全開で回してみて感じた事は吹け上がりがシャープで力強く加速するのですが、ピークパワーを発生する手前の10,000rpm位から頭打ち感というか、明らかに加速感が鈍ります。
そりゃ当然といえば当然なんですが、エンジン側ではなく、マフラーの方で何とかなりそうな感じのイメージです。

前回のブログでノーマルのベンチテストデータを見ないまま作業に入るのに違和感があるという趣旨の事を書きましたが、エンジンを回してみて数値こそ見えないものの、長年この作業をしているので感覚的な事は分ります。
因みにグラフを見ずにマフラーを造る事自体は特別な事ではなく、シャーシダイナモを持ってない会社は当然、そうするより仕方が無いでしょうし、機械があったとしても先にマフラーを造り、最後にノーマルと比べながらベンチテストで寸法を詰めていく会社の方が多いと思うので、前回のブログの後に「作業が大変ですね~」って某ショップさんとの話の中で言われましたが、ぜんぜん大丈夫です、はい(笑) 
そもそも昔は私もそうして造った後に検証していたのですが、ノーマルのスペックを確認し、そして純正マフラーの寸法をチェックするルーティンがそのバイクの素性を推理出来るので好きなだけなんです。。。(笑)

話を元に戻しますが、ノーマルを全開で回してみた結果、レース用マフラーに必要な高回転域のパワーを稼ぐ為にこうしたら良いと思う寸法のマフラーをまずは2種類と、それで方向性が逆の方向に出た時の保険に1種類の合計3種類のエキパイを造る事にしました。

それぞれの仕様に合わせて若干違うサイズのテーパーを造っていきます。
GSX-R150マフラー開発 (1)
ステンレス板を型紙に合わせて罫書き、それをコンターマシンで切り、テーパー状の金型を使ってハンマーで丸め、そして溶接していきます。
ごめんなさい、作業毎の写真があればいいのですが。。。かろうじて仕上がった写真だけは気が付いて撮りました。
開発の場合、基本的に試作なのでこれは毎回同じ様な手順を踏んで欲しい寸法のものを製作していきます。

GSX-R150マフラー開発 (2)
こうしてプレスで押した製品用のテーパーと組み合わせながら欲しい寸法をバイク上でレイアウトしていきます。
右上に見える旋盤で削ったリング状の物が排気ポートの中にささる部分です。

因みにこのテーパー長やその角度は経験上の黄金比がありますが、これは各社それぞれですね。
直径何ミリの時のこの部分に使う時はコレ!とか、私の場合は結構あります。
テーパーパイプは、何に使っても何処に使っても効果を発揮するものではなく、使ったら駄目な場所や使わない方がいい場合も多々あるんですよ!
見た目がそれっぽいから、パワーが出てるみたいなイメージになりますが(笑)、こればかりはベンチテストでハッキリ答えが出るので、イメージで造るとロクな事ない場合も多いパーツです。(パワーカーブにも出ますからね)

さて準備も整い、エキパイの寸法も頭の中には図面であるのですが、最終的に寸法を変更し易い様にエキパイ部を少し短くして、テストの中で連結して長さを調節出来る様にして進めます。

GSX-R150マフラー開発 (3)
角度と長さを決め、カウル類やエンジンとのクリアランスを考えながらレイアウトしていきます。
マフラー屋さんの中にはノーマルマフラーで冶具を作り、そこから曲げて行く方法をとる場合もありますが、私はハッキリ言って嫌ですね(笑) せっかくフリーハンドで自由なレイアウトが出来るのにそれをしないのは勿体無いと思っていますので。。。

GSX-R150マフラー開発 (4)
マフラーの出口方向の向きの調整や、車体に対してのクリアランスの微調整を曲げながら行っていきます。
今回のパイプ曲げは、去年導入したベンダーを使って曲げてますが、このベンダー、小さい曲げアールでもかなり綺麗に曲げる事が出来るので、曲げていて楽しいですね。

GSX-R150マフラー開発 (5)
エキパイヘッダー部分はφ32を使用していますが、曲げた部分をノギスで測ってみると… φ31.90と、かなり精度良く曲がっている事が確認出来ますね。
マフラーには曲げが付き物ですがなるべく変形しない事が望ましいのでこの点はいいところです。

GSX-R150マフラー開発 (6)
ヘッダー部分が決まったら、センターパイプも予め設定した寸法でレイアウトしていきます。

GSX-R150マフラ<br />ー開発 (7)
そしてまず試作一本目のエキパイレイアウトが完成。

GSX-R150マフラー開発 (8)
ステンレス板を切って曲げて溶接したテーパーはこの部分に使っています。

とりあえずまずはテスト用パイプの1本目が完成。

ここから先は次回のブログで書いていきたいと思います。

それでは今日はこの辺りで。
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WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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