FC2ブログ

KTM 125DUKE マフラー開発日記

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

今朝は各地で雪が積もるなど、交通機関にも大きな影響が出てますね。。。
積雪した地域の皆さん、くれぐれも気をつけて下さいませ。

前回のブログでJMCA加速走行騒音試験に合格した事をお知らせ致しましたが、今日は前々回からの続きです。。。と行きたい所でしたが、熱心なDUKEオーナーさんからご質問がございましたので今回もそれに応えてみたいと思います。

まずノーマルマフラーに関してですが、200DUKEの方は特に顕著に、125DUKEでも排気音にかなり金属が共鳴してる音が気になりますよね。(すみません、今日現在390DUKEは音を聞いた事がないです。)

アイドリングから金属的な音はしてるのですが、走っていると更にこの共鳴音が気になります。

明らかにノーマルマフラー(膨張室)の中から聞こえて来るのですが、かなり耳障りです。
巷ではマフラー(膨張室)内の触媒が原因だとも言われておりますが、実はマフラー(膨張室)内のパイプのレイアウトが原因です。

内部構造の図面をお出しする訳にはいきませんが、膨張室内は3部屋に分かれており、構造としては下記の通りです。

①エキパイから繋がっているセンターパイプ → 一番下の膨張室へ → ②パイプを介して真ん中の部屋へ → ③パイプを介して1番上の部屋へ →④パイプを介してここから出口まで繋がるパイプで排気ガスを排出。

となっています。(相変わらず分かり辛くてすみません 笑)

要は出口に向かう④のパイプが一番下の膨張室でUターンする様に出口に向かうのですが、この時、①の排気ガスがパイプレイアウト上、直接④のパイプ表面に当たってしまい、この事が原因で金属音がしてしまいます。

また排気ガスは当然高温なので④のパイプも熱で膨張する為、その歪から「キーン」とか「カンカン」もしくは「キンキン」といったかなり耳障りな音を発してしまうんですよね。

マフラー取り外し (8)
※このマフラー(膨張室)の中は上段、中段、下段と三つの部屋に別れ、その中を縦横無尽にパイプが通っているんですよ!

音に関して言えば、マフラーを換えれば同じ構造で無い限り基本的には解決します、ハイ。
遠回しにマフラー交換を勧めたいだけではございません(笑)

私の上記説明からは、判りにくいかも知れませんが、ノーマルマフラー(膨張室)内を通っているパイプの長さ(容量)は見た目とは違い、結構長いんですよね。

その長さはかなり長く、膨張室をパイプに換算した長さは車体の後ろぐらいまで延びてくる位です。(以外でしょ!)

一見、ショートマフラーに見えるマフラー内部は結構良く出来た膨張室内になっています。
この金属音を除けばですけど。。。

逆に言うとこの点からもセンターパイプ長はある程度長さが必要だという事になります。

マフラー開発 125DUKE (1)
※ これはボツになったプロトタイプ3号のモノです。(これはこれで悪くなかったんですけどね…)

弊社の場合、長さを確保しながらも、なるべくショートに見せたい為にUターンさせてパイプ長を稼いでいます。
もちろん、開発する方向性によっては長さが必要と一概には言えませんけどね。(あくまでも弊社の場合はです)

結局のところ、マフラー屋ってただバイクにレイアウトするだけなら、ただの配管になっちゃいますので。。。
「敵を知るには…」では無いですが、ノーマルの構造を理解する事からマフラー開発は始まってるんですよね。

という事で2回連続で番外編となりましたが、次回はマフラー開発の続きに進みたいと思います。

では今日はこの辺で。

125DUKE マフラー開発 (3)




KTM 125DUKE マフラー開発日記

125duke マフラー 開発日記 (2)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

さて先週の金曜日ですが、いつもお世話になっている㈱デイトナさんのテストコースにて今年最後のJMCA加速走行騒音試験が行なわれました。

弊社も予定通り125DUKEのスリップオンマフラー、ラウンド及びチタンオーバルの2タイプのマフラーを受験し、無事合格して来ました。

ブログではまだ完成まで書けてませんが、この合格にはかなりの価値を感じております。

というのも、手前味噌ではありますが、最終プロトタイプはかなり良い感じにパワーが出てるのですが、と同時にそれに比例して音量もかなり大きめになっていました。

それでなくてもエンジンノイズや車体ノイズが大きいこの125DUKEの事を考えると結構、頭の痛い問題でもありました。

でも、どうしても出したパワーを抑えてまで音量を下げるのが嫌で(笑)、最終的には前回、開発した2014CBR250R/CB250Fのサイレンサー構造を採用したところ、パワーを削がず音量を何とか落とす事が出来ました。

しかしながら、弊社でしっかり計って準備出来るのは近接騒音値だけ。

加速走行騒音値の計測は擬似試験は弊社でも出来るものの、本試験の再現を出来るメーカーは日本中何処を探しても居てないのが現状で、こればかりは実際に公的試験を受けなければ判らない為、内心ヒヤヒヤしていました。

もし不合格だったら… 残念ながらパワーも落としながら音量を下げる方法しかなかったので、合格してホント良かったです。

近接・加速とも結構ギリギリではありましたが、音質的にもかなり満足の出来る仕上がりとなりましたよ!

とりあえず、ご報告はここまで。

今回は125DUKEのノーマルマフラーの取り外しに関して書きたいと思います。

この125DUKEですが、スリップオンにするにはエンジン下のサイレンサー(膨張室)を取り外さなければスタート出来ませんが、これはこのバイクに限った事ではないのですが、125DUKE(200/390DUKEも同じですが)の場合、このエンジン下にあるマフラーがそんなに簡単に外れてくれないんですよね!

KTM 125DUKE (2)
この黒いヤツね。

多分、KTMディーラーさん等で聞くとリヤサスや場合によってはスイングアームを取り外してからマフラーを取り外すんだよ!って事を言われたりすると思います。

ディーラーさんはプロショップなのでユーザーさんのバイクを傷付けない様に作業を行なうのが前提なので、当然といえば言えば当然です。

ノーマルマフラーを取り外した事のあるマフラー屋さんと話をしていても、スイングアームまではバラさないとしても、それぞれ苦労したみたいです。

そう、これでは「なかなかの強敵現る」でしょ!?(笑)

ボルト自体はそんなにたくさんある訳ではないのですが、要はスイングアームの隙間にピッタリとマフラーが配置されている為に取り外す際にスイングアームに干渉してしまうんですよね。

であれば、如何に干渉しない様に外せるか? 
同じ様に皆さんが出来るかの保障は出来ませんが(笑)、こんな感じでやればというのを紹介してみます。

難しい言葉や出来そうに無い作業は極力省き、なるべくハードルを下げて書くつもりですが、文字下手なので、これを見て理解出来ない方は、きっと難しいでしょう。 ※ ちなみに推奨の取り外し方ではございません。お間違いなく。

ちなみに、しっかりとした工具無しでは絶対に無理です。(豊富な車載工具でも無理です)
後、バイクの整備経験が無い方は基本的に仲間が居ても難しいと思います。 
この2点だけは頭にしっかり入れて置いて下さいね!(あくまでもこんな感じにやればという一例です)

※ 取り外しの際、お手伝いさんが居てる事が望ましいです。

まずはスリップオンのジョイント部、そしてその左右にあるボルト&エンジン下のマフラーとフレームを固定するマウントボルトを外しましょう。
それと同時にマフラーカバーも外しておきましょう。

外したパーツがこちら。

マフラー取り外し (5)
一番長いボルトがマフラーマウントボルトです。
ボルトはマフラーカバーを留めているボルト(2本)を合わせてこれだけです。

マフラー取り外し (1)
矢印部がマフラーマウントボルトです。(マウントボルトを取り外した状態)

次にエキパイも取り外し、マフラーを外す時の自由度を確保しておきましょう。

エキパイ部ですがO2センサーも予め取り外し、エキパイマウントボルトも外し、エキパイが完全に動く様にしておきましょう。 ※ エキパイの自由度がサイレンサー部脱着の大きいな鍵を握ります。

マフラー取り外し (2)
ラジエターの固定ボルトを外し。。。ラジエターの自由度を確保したら。。。

マフラー取り外し (3)
エキパイのフランジ部(ボルト3本)を取り外します。(※ガスケットの落下・紛失注意です)

ここからは、サイドスタンド等ではリヤサスが伸びきった状態に近いのでこの状態では作業は出来ません。
いわゆるバイクに「1Gかかっている状態」にします。(車重がかかっている状態)
弊社の場合、シャーシダイナモにバイクをセットした状態が「1G」かかっている状態となります。

KTM 125DUKE (4)
この状態です。 一般なら、フロントメンテナンススタンドを使用した状態で、バイクが動かない様にリヤタイヤの前後にストッパーで留めるか、リヤブレーキを利かせて車体を動かない様にしましょう。(※転倒要注意です)

お手伝いが居る時は、この時点からバイクに跨ってもらっても良いかと思います。(転倒防止にも)

※リヤのメンテナンススタンドでは車重のかかる位置が変わるので厳密には1G状態ではないですよ。

弊社での作業では既にフロントが固定された状態ですが、この状態からマフラー部を下に揺さぶる様にして取り外していきます。
この時、エキパイがしっかり固定されているとマフラー部は抜け切れないので、必ず前もってエキパイのボルト類を取り外しておきましょう。

そしてある程度、マフラー部をずらしたらエキパイ部から先に分離させましょう。
この時点で80%位は作業は終了です。

では何故、この時点においてもマフラーが外れないのか?
実はマフラーマウントボルトを抜いた後のマウントカラーが両サイドフレームにピタリとして隙間が無いのでこの部分が引っ掛かってマフラーが外れない様に感じるんですよね。

マフラー取り外し (11)

なので、予め外しておいたマフラーカバーの所にプラハンの柄をあてて、そのプラハンをハンマーで叩いて下に落としていきます。(軽くコンコンコンってな感じですよ)

マフラー取り外し (9)
この位置位に柄をあてて少しずつ叩いてずらします。
(実際の作業時にはプラハンの柄の下にウエス等を敷いて傷が付かない様にして下さい)

で、この位置まで来たらお手伝いの人にシート上から加重をかけてもらう事で、スイングアームの角度が変わり、干渉していた位置が離れるので、マフラーがスコっと下に抜けます。

マフラー取り外し (4)
こんな感じに。(マフラーが落ちて傷が付かない様に下に何か敷いておく様にしましょう。)

マフラー取り外し (10)

後は外したエキパイを組み付けてマフラーの取り外しは終了です。 ※ O2センサーボスの取り付けもお忘れなく。

自分で読み返しても文字が下手で恐縮しますが、どうですか?

実際の作業としては、私の場合、頭の中で作戦を組み立てるのに10分位、実際の作業にかかりマフラーを外すまで15分くらいだったでしょうか?(エキパイを組み付けてラジエターを固定するまでトータル30分位でしょうか)

判っていればもっと早いのですけど、目安としては1~2時間位かな?

ただしKTMのみならず、外車の場合は車体の個体差が大きい場合があるので、こんなにスンナリ行くとは限りませんのでそれなりの覚悟は必要ですが、ボルト類はわずかにこの程度なので、整備経験者でしっかりとした工具をお持ちなら、チャレンジするのもいいかも知れませんね。(くどいですが、あくまでも自己責任ですよ)

今回、KTMオーナーの方はご自分でも結構作業をする方が多いという話があり、ユーザーさんからもリクエストがありましたので書いてみましたが、Yさん、Kさん、ご理解出来ましたか?(笑)

次回はマフラー開発の続きを書きたいと思います。

外は暴風が吹いているので、今日はこの辺で。

KTM 125DUKE マフラー開発日記

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

先週末の寒波から少し和らいだ感じですが、週末以降は寒さが本格化しそうな気配ですね。

あっという間に今年も20日を残すのみとなりましたが、目の前の仕事を急ピッチでこなして、年内の課題は年内中にと相変わらず慌ただしく過ごしています。

昼は仕事、夜は忘年会と。。。 この時期は1年で一番身体に悪い日々が続きますが(笑)、個人的には明日が最後の忘年会です。(今のところ…)

明日は、今年8耐でKTM 1190 RC8Rで「TEAM HOOTERS with 斉藤祥太」として一緒に戦ったBEAMSさん、オーファさん、ライダー、クルー、そして今年のレースではリヤタイヤ交換担当というプレッシャーを物ともせず、レースメカ顔負けの仕事をこなしてくれた、俳優の斉藤祥太君も大阪に集結しての忘年会です。

場所は。。。 ご想像の通り、メインスポンサー様のお店です(笑)
と言っても、ブログを読んでる業界関係者が来ても忘年会に飛び入り参加は出来ませんので悪しからず(笑)

ちなみに本日予定だったJMCA加速試験が雨で順延になり、明日に変更となりました。
したがって私は明日、浜松に居てる事になるのですが、果たして忘年会の時間までに大阪に帰って来られるのでしょうか?(笑) 

その明日になったJMCA加速走行試験には、このバイクを持って行く予定です。

125duke マフラー 開発日記 (1)

KTM 125DUKEです。ブログ更新が遅れていますが、完成しました!いい感じに仕上がりましたよ!
この125DUKEも690DUKE同様に、エンジンや車体廻りのノイズが加速走行騒音試験に影響出そうな感じではありますが、無事合格して欲しいと願っています。

という事で、ここまでの開発経緯をブログで紹介して行きたいと思います。

まずはノーマルグラフを振り返ってみましょう。

125duke ノーマルデータ

こんな感じのパワーグラフですが、スリップオンを造るにあたって、私的には125DUKEの長所である加速力にポイントを置き、開発を進めて行く事としました。

前にも書きましたが、このバイクの魅力はロードタイプのバイクとして125ccとは思えぬ素晴しい加速感が持ち味です。

信号待ちからのスタートダッシュを更に向上させる事で、排気量的なハンデを感じず、よりスムーズに車の流れに乗れる様になれば。。。 って事を目標にスタートです。

とはいえ排気量的には125cc、フルエキでは無くスリップオンという事で、どこまで改善が出来るかと言えば、大幅な向上は難しいと思いますが、ノーマルのマフラー(エンジン下の膨張室)を見る限りは少しは何とかなりそうです。

理想はこんな感じです。

125 duke ノーマルデータ

我ながら大きく出ました(笑) 
エキパイの長さがかなり長い事や燃調諸々の事を考えるとピークパワーを大きく向上させるのは難しいですが、せめて斜線(赤線)の部分は何とかカバーしたいなと考えてスタートしました。

ちなみに誤解の無い様に先に書きますが、パワーカーブは基本的に燃調がノーマルのままなので写真の黒線の様にパワーカーブ自体が大きく変わる事はありません。 あくまでも理想としての話です、ハイ。

まず、手始めにセンターパイプの管長を長くする事からスタートし、同時にベンチテストをしながら口径を見極める予定でスタートです。

そのファーストインプレッションがこちら。

ノーマルvs①
黒線がノーマル、赤線が試作1号です。

この時点で、何気に方向が間違っていない事が確認出来ました。
ピークパワー付近の向上を探る為に少し短いセンターパイプでもテストしてみましたが、ピークも低速域もパッとしなかったので短いタイプは即、却下となりました。

ではという事でセンターパイプをエンジン下でUターンさせて管長を稼ぐ方法で長くしたセンターパイプで再度、ベンチテストです。その結果がこちら。

ノーマルvs①ロング
ピークパワーは変わらぬものの、明らかに4,500~6,000rpmの特性が良くなりました。
ちなみに試作1号との比較がこちら。

①vs①ロング
青線が試作1号で赤線が2号(ロングタイプ)です。

うん、方向性は悪くないみたいですね。

どんな感じにロングになっているかというと、こんな感じに管長を稼いでいます。

125duke マフラー 開発日記 (2)

先日、カスタムピープル誌やU400(アンダー400)誌でおなじみの㈱クレタS氏が、「レイアウトがエロいですね!」と絶賛(?)してくれました(笑)

この後、更に数種類の管長を試してみましたが、もう一つ変化が見られず。。。

各タイプ

乗ってみての感想としても特に変化が見受けれずといった感じに。。。

という事で、これで完成です!! 。。。って事には弊社の場合ならなくて(笑)、見解としてはセンターパイプの径を変更する事でもう少し4,500~6,000rpm域の改善、そしてピークパワー近辺も改善するべく開発は継続です。

その続きは次回という事で。

あっ、ノーマルマフラーの取り外しに関して書けていないですね。
次回、必ず触れてみたいと思います。

それでは今日はこの辺で。

KTM 125DUKE マフラー開発日記

KTM 125DUKE (4)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

いよいよというか、やっと。。。というか、125DUKE用スリップオンマフラーの開発日記がスタートします。(汗)

何回かブログでは触れましたが、マフラー開発自体は既にスタートしておりますが、順を追って書いて行きたいと思っています。

前回も書きましたが、このバイク非常に楽しいです。

アクセルを開けた時のレスポンスや加速する時の反応スピードは125ccクラスではトップクラスではないかと思います。

DOHCエンジンで圧縮比も高い事もその要因だと思いますが、かといって決して高回転型ではなく、比較的に低回転からもトルク感があり、信号待ちからスタートの際も車の流れに非常にスムーズに乗れるので、全くストレスがありません。

この辺りは、CBR125RやYZF-R125よりも明らかに優れてる様に感じます。

またもう一つ優れている点としてはシフトチェンジする際のフィーリングが素晴しい所です。

このクラスのミッションはシフトアップする時、剛性感不足(?)というか、トルク感の弱さから、かなり頼り無さそうなシフトフィーリングを感じる事が多いのですが、125DUKEの場合、「カチッ」としっかりミッションが入り、とても気持ち良くシフトアップ出来る事も楽しさに繋がっていると思います。

スタートダッシュから車速の乗りの良いこのバイク、果たしてどんなパワーグラフを描くのでしょうか?ベンチテストが楽しみです。

って、事でその結果がこちらです。

125duke ノーマルデータ

。。。何か久しぶりに独特なグラフを見ました(笑)
決して何かが悪いという事では無く、インジェクション車ではあまり見かけない、キャブ車の様なパワーグラフです。

どういう事かというと、インジェクションの場合、燃料の噴射量を非常に細かく制御(コンピュータが制御)出来る事から、谷を無くして非常にスムーズなパワーカーブを描く様に補正が出来ます。

では、国産モデルではどんなグラフを描いているのかをCBR125R、そしてYZF-R125のノーマルグラフで見てみましょうか。

まずはCBR125Rノーマルグラフです。

CBR125R ノーマルデータ
少し弱い部分がありますが、インジェクション車らしいフラットなパワーカーブです。


次にYZF-R125ノーマルグラフです。

YZF-R125 ノーマルデータ
こちらは本当に右肩上がりな綺麗なパワーカーブを描いていますね。

とまぁ、こんな感じです。
どちらも小排気量なので低速トルクの少なさを燃調(マップ)で谷の無いパワーカーブを描いていいるのが見て取れます。

その中であらためて125DUKEのパワーカーブを見ると非常に個性的ですね。
あっ、誤解が無い様に書きますが、グラフが悪いという事ではないですよ! 非常に個性を持っている(もしくは持たせている)パワーグラフ(特性)だという事です。

インジェクションはガソリンの量を水温や気温、空燃費をコンピュータ制御してる事から、良くも悪くもスムーズで基本的には谷の無いパワーカーブを作る事が出来ます。
(反面、キャブ車にみられるパンチ力は感じにくく、またガソリン量をしっかり制御してる事から、マフラー交換等でのパワーアップは非常に難しくもあります。)
また、良くも悪くも個性を消してしまうのもまたインジェクションだと言えると思います。

キャブレターの場合、数種類のジェット類でガソリン量を決めるという構造的には簡単ではありますが、インジェクションと違い、細かくガソリン量が決めれないので、良くも悪くも特性にメリハリも出て、バイクらしいというか、非常に味のある感じで個人的にはバイクの場合、いまだにキャブ車の方が好きだったりします。

話は戻りますが125DUKEの場合、メリハリのあるフィーリングは、この個性(グラフ)が良く反映されているのかも知れませんね。(乗っている分にはまったく谷の様な所は感じずスムーズです)

マフラー開発の為の試乗チェックは、ベンチテスト前に行なったのですが、さすがにこんな感じにパワーカーブを描いているとは想像も出来ませんでしたけどね。

見た目はエンジン下にスッキリと納まっているマフラーですが、ビジュアル的にも、ある意味強引に場所を選んだ感があり、マフラー寸法的な部分もこのパワーグラフに多少なりとも影響してるのでは?とも思います。

何度も書きますが、乗っているフィーリングは悪くないので良さを更に活かせる様なスリップオンに出来たらと考えてのマフラー開発スタートです。

エンジン下で膨張室兼サイレンサーの役目を果たしてるのはこれです。

マフラー取り外し (8)
これ一つでその役割を果たしています。

そう考えるとスリップオンとはいえ、レイアウト的にも結構自由度が大きいので、ピークパワー的にはそんなに変わらなくても、全体的なパワーカーブ(特性)は良く出来そうな感じです。

特に4,000rpm~6,000rpm辺りは是非とも改善したいところですね。

次回はノーマルマフラーの取り外しなんかにも触れて書いてみたいと思います。

という事で今日はこの辺で。

KTM 125DUKE マフラー開発スタートです。

KTM 125DUKE (1)

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

バタバタと開発が続きますが、タイトルの通り、KTM 125DUKE(デューク)の開発がスタートします。

CBR250Rの開発が一息ついてから、この125DUKEを街乗りでフィーリング等を確かめる目的もあり乗っていましたが、非常に楽しいバイクです。

車体の軽さに対してとても元気良く吹け上がるエンジンが相まって非常に楽しく乗れちゃいます。

車体自体の寸法は200DUKE、390DUKEと同じサイズで、125ccでは大柄なのですが、車重はCBR125Rと比べて-9kg、YZF-R125と比べてー11kgと軽く、重量バランスも非常に良く、またポジショニングも無理なく乗り易く、大柄であるにも関わらず、軽快な走りをしてくれます。

数値的にパワーは、11.3kw(15ps)を10500rpm で発生と、CBR125Rよりパワーは出ており、YZF-R125と同等位です。

印象としては、フラットな特性で乗り手を選ばずスムーズに走るCBR125R、回していってこそパワフルな持ち味が出るYZF-R125、そして加速感が優れており、スタートダッシュから車速の乗りの良さが持ち味の125DUKEってトコでしょうか。

このエンジンはDOHCで圧縮比は何と12.8:1もあり、3車種の中でも高回転域のトルク感は一番ある様に感じます。

アクセルを開けた時の反応スピードも他2車種に比べて良く、CBRやR125とは全く違うスポーティーな味付けがなされているところが「KTMらしさ」を感じさせてくれます。

ちなみにニューリリースとなり、注目を集めているRC125ですが、こちらはパワー発生回転数が500rpm低く、圧縮比も若干ですが低く設定されていますね。

ダブルアールズブログ
KTM RC125 です。

基本的に125DUKEと構成パーツ等は同じ様なので、しっかり開発してRC125にも装着する事も念頭において開発を始めたいと思います。

今回、開発するのはスリップオンマフラーです。
では、早速見て行きましょう。

マフラーは一度車体の左側を通り、スイングアームとリヤサスの間へと続きます。
KTM 125DUKE (2)

KTM 125DUKE (3)

写真中央の黒いボックスがこのマフラーの膨張室で触媒もこの中に内蔵されています。
膨張室自体の容量は125ccとしては大き過ぎる位ですが、これはどうやら見た目だけではなく200DUKEと共通みたいです。

内部構造が違うのかというと、どうやらこれも125DUKEと200DUKEは共通のようです。
まぁ、実質75cc差なので同じでいけるのでしょうけどね…

390DUKEに関してはさすがに内部構造が違う筈(というか、実際に違う事も確認出来ています)ですが、膨張室の全体容量的には125DUKEと同じ物が使用されています。
詳しくはここで書けませんが、この黒いお弁当箱みたいな膨張室内は部屋が3層になっており、所狭しとパイプが通っています。
基本的にはこのパイプ長やパイプ径を変える事で排気量に見合った内部構造となっています。

今回の125DUKEはこの膨張室以降の部分を交換、元気なエンジンをより一層、元気に出来る様に頑張りたいと思っています。

690DUKEでは、スリップオンマフラーの音量自体は問題ないのですが車体やエンジンから発生する音が大き過ぎてJMCA加速走行試験にパス出来ずに再チャレンジの予定ですが、この125DUKEもその辺りの問題を少なからず持っていますので手抜かりの無い様にしっかり頑張りたいと思っています。

次回はシャーシダイナモでのベンチテストで実走フィーリングと比較しながら検証してみたいと思います。

KTM 125DUKE (4)
プロフィール

ダブルアールズ

Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

リンク
訪問者
現在の閲覧者数:
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
QRコード
QR