『TEAM HOOTERS KTM with 斉藤祥太』 2015鈴鹿8時間耐久レース 決勝

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。 ※注意) ブログも耐久並みに長いです(笑)
ちょっと疲れ気味(?)のヒゲのオジサンはキアヌさんです(笑)
今年はMOTO GPライダーや元MOTO GPチャンピオン等々、ここ最近の盛り上がりを感じさせてくれる鈴鹿8耐となりましたね。
ちなみにキアヌさんは猛暑の中デモランを行い、スタートフラッグを振るという大役をピットの目の前でやっていってくれました。
盛り上げて頂き関係者としては大変嬉しいハプニングでした。
さて決勝当日ですが、天候は晴れで昨日より暑くなりそうな、いや間違いなく昨日より暑い決勝日を迎えましたが、午前7時からの早朝ピットウォークを終えてその直後のウォームアップランで各ライダーが確認をして無事スタートを迎える事が出来ました。


前日の朝に最終確認を行ない、第一ライダーは奥田選手、第二ライダーが豊田選手、そして第三ライダーが大樂選手で基本的なルーティンは8回でチェッカーはこの流れで大樂選手が受ける予定です。
実は8耐一週間前の転倒により豊田選手は杖を使っての歩行で、場合によってはスティント回数や週回数の変更も視野に入れてのスタートです。
午前11時30分、カウントダウンの拍手と共に一斉にスタート。

予選37番手でしたが、エンジンが掛からず少し順位を落としてしまいました。
それに後で写真を見て気が付きましたが奥田選手は、かけっこにも遅れており、この写真にはまだ奥田選手が写っていないですね(笑)


正直言って私はホッとしましたね。
スタート直後はアドレナリン全開なので同じ順位の近辺で同じペースで争われる事を内心ヒヤヒヤしていましたから。
各ライダーはミーティングで決めたペースで他車と争い過ぎず淡々と走ってくれました。
現実的な目標周囲数を決めてそれに向かう事で答えは最後に必ずやって来るという指示に対して熱くなり過ぎず闘争心を抑えて各ライダーが走ってくれた事に本当に感謝ですね。


ちなみに奥田選手はある程度順位を戻して交代。
1時間経過時点で38位とまずまずの位置です。


第二ライダーの豊田選手は順調に周回を重ねていたものの、ヘアピンでスリップダウン。
直後に他のライダーの転倒によりSC(セーフティーカー)が入ります。
実はこの時点で、その前のラップタイムが30数秒遅く、偶然モニターで豊田選手らしき人物が一瞬ヘアピン辺りで写っていたのでピットロードまで見に行き、結果として「オーバーランでもしたかな?」位に思っていたのですがSCが入った後も走行可能の様子でしっかりとルーティンを守ってピットイン。

この時、またしてもコース上でSC導入。ちなみにこの日は計6回のSC導入がありました。
幸いにもSC誘導中だった事、ダメージが少なかった事もあり、約6分間(転倒諸々のロスは倍の12分ちょっと)の作業もあまり大きく影響を与えずに大樂選手にバトンタッチ。2時間終了時のポジションは転倒もあって51位。


特に問題は無さそうでホッと一安心。
しかし、何故だか胸騒ぎがしてピットロードのチームが私用に用意してくれた止まり木(脚立の上です 笑)に座って様子を見ていると。。。 何故だか10周目に緊急ピットイン!
結果としてサインミスという事で何事もなくそのまま予定周回数をこなして再び奥田選手にバトンタッチ。
これ位の事、我々のレベルでは。。。稀にあったりします(汗) (もちろん無い方がいいですけど 笑)
ここからは挽回あるのみですがそれでも慌てる必要もなく淡々と決められたレースペースで周回をこなしてくれます。


奥田選手の走り。前を追うペースでありながら非常に安定感があります。
心配していた豊田選手の体調ですが本人に確認したところ、全然OKとの事。
予定通りの周回数をこなしてもらいます。

スリップダウンはしたもののやはりベテラン。安定感があります。

豊田選手は怪我を押しての出場でしたが、天が見方してくれたのかこの日3度目となるSCカー導入で身体の負担の軽減にもなったと思います。
結果として、同時に水温も暑い時間帯の中、抑える事が出来たのも今年のレースでは展開が向いた点にあげられるでしょう。
そして大樂選手、奥田選手と順調にバトンを受け継いで行き、3時間目には45位、4時間目には46位、5時間目には38位とどんどん順位を回復していきます。




実はレース中、一つ気にしていた事がありまして。。。
去年、過酷な耐久レースにおいてチタン、それもチタン合金のマフラーにクラックが入り、レース中にライダーが入るプールの水をかけて冷やし、マフラー交換して再スタートした経緯があり、対策はしてましたが今年もそれを一番気にしていました。
なので、何処に居ても常にストレートを通過する音を気にして聴いていました。
しかし、それもこの時間帯を越してどうやら乗り切りそうな感じで、後は淡々とライダーに頑張ってもらうのみです。
私も簡単に書いていますが、ピットをウロチョロするだけで汗だくで、ライダーの負担は想像を絶します。



最後のスティントで大樂選手に交代する頃には陽が落ち始め、いよいよライトの点灯時間、いわゆるナイトセッションが始まります。

チーフメカの西山君が声を掛けていよいよラストラン。
順位は6時間目、7時間目が共に36位と、戦略的にも良い感じ。
ちなみにVツイン勢には約3周以上の差を拡げて堂々のトップです。
そしてチェッカー。


スポンサー、テクニカルスポンサーを含め、KTMジャパンのご協力の下、皆さんの応援のおかげ様で決勝は31位(外車勢10台中5位)という結果となりました。
ライダーからは各コーナーでオレンジ色の旗やタオルを振って応援して頂けた事が大変嬉しく、心強かったとコメント頂きました。
皆さん、本当にありがとうございました。
またHOOTERSやご家庭でTVで応援して頂いた皆様にも御礼申し上げます。
ライダー、そして裏方さんをしたスタッフ一同の皆さん、本当にお疲れ様でした。
総評する立場にはないですが、個人的には色々と考えさせられるレースにもなりました。
私達は去年作った寄せ集めの集合体で、言わばある意味においてアマチュアチームです。
アマチュアと少し違うのはBOSSを筆頭に、命の重さを理解し、関わる人間の安全性を最優先しながら限界を探るという、良くも悪くも恐さを知った人が多く居る事でしょうか。(普段はレースに携わらずに普通にマフラー造ってます)
ライダーは常にベストを尽くそうと様々なリクエストをくれますが、チーム主導で方針に合わない決め事は頑として首を縦に振らない事、逆に必要な事は最大限時間を惜しまず努力する事がチームだと言えます。
チーム事情によりライダーも多くの辛抱を強いられた面もあったでしょうが、このチーム、本当に良くコントロールされていたと思います。
メインスポンサーであるHOOTERSの首脳も含め、レ-スクイーンも一緒になっての一体感。
ちなみに去年は気負った面もあり目一杯、行き過ぎた感が少しありましたが、トラブルが無かったとはいえ結果として今年、ここまで順調な結果が出るとはある意味、驚きです。
色んな運にも恵まれたでしょうが良くも悪くもリザルトが全ての世界で、今年のチームは非常に上手くやれたと思いますね。
人生で一度くらいは経験したいレースを経験出来た気分です(笑)
後に振り返ってみると今後のレースではもう無い、ミラクルだったかも知れませんね。
関わった皆様に感謝です!
最後になりましたがサポート頂きました各社様に御礼を申し上げます。(順不同、敬称略)
株式会社エッチジェー/ HOOTERS JAPAN
KTM JAPAN株式会社
株式会社ベビーフェイス
株式会社キジマ
株式会社ダブルエム
岡田商事株式会社 / PANOLIN / AZ-Battery
三和軸受工業株式会社 / SJK
株式会社フリクション
株式会社D.I.D
株式会社アイ・エス・エー
株式会社ヨシムラジャパン
株式会社レーシングワールド
株式会社マジカルレーシング
株式会社ケミテック
有限会社ジェイスタイル
テーラデザイン
KTM東海
株式会社ノーブレスト
SHANI株式会社
株式会社NTR
住友ゴム工業株式会社/DUNLOP

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『TEAM HOOTERS KTM with 斉藤祥太』 2015鈴鹿8時間耐久レース フリー走行~予選

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。
鈴鹿8耐が終わりました。
予選は去年のタイムを大幅に更新し、2分13秒5というタイムで予選37位、決勝もKTMとして過去最高の31位で見事完走しました。
応援頂いたKTMファンの皆様、ご協力頂いたスポンサー並びにテクニカルスポンサーの皆様、本当にありがとうございました。
取り急ぎ、まずは決勝前までの様子を書いてみたいと思います。
私と田中BOSSは水曜の夜から鈴鹿に入り、このウィークを過ごしましたが、去年とは打って変わり今年は本当に順調にレースウィークを過ごしました。
それもこれも佐藤監督はじめ、若いメカニックが存分に力を発揮してくれ、また裏方さんとしてもオーファスタッフが一丸となってレースに取り組んだ結果で転倒が無い分、チームの表情は常に明るく、8耐がこんなに楽しいと初めて知りました(笑)


若きメカ、左が愛澤君で右がチーフメカの西山君です。 私の中では彼らはMVPに値する活躍をしてくれました。
私と田中BOSSですが実は直前のテストまでは参加していませんでした。
レース一週間前の最後のテストに前監督である田中BOSSと、新たな体制で若きスタッフが一生懸命頑張っているのを、応援(冷やかし?)しに行ったつもりでしたが、実はその時にメインカーで使用予定の車両が転倒してしまい、見た目の車両ダメージから推測するに、レースウィーク初日のフリー走行で万が一、車両の修理に不備があった場合の不測の事態に備える為にレースウィーク初日からお手伝いさせて頂くべく行ったのですが。。。



結果は、メカニック達が完璧に車体を修理し、一切問題無しで一安心。
BOSSと私はこの時点で楽な賑やかしとなりました(笑)
とは言っても去年の監督で車両の事を一番理解しているBOSSは佐藤監督とチーフと共に大活躍、賑やかしは結果として私のみです(笑)
ちなみに10番ピットには去年『TEAM HOOTERS KTM with 斉藤祥太』のライダーだった相馬利胤選手が2015YZF-R1で参戦。

我がチーム同様に相馬君のチームも順調そうで何よりです。
ここまで非常にいい流れです。この日は全てのメニューを順調にこなし、明日の予選に備える事となりました。
する事があまりないので、私自身は何か逆にソワソワしたりで「早くフーターズガール来てくれへんかなぁ」等と考えながらこの日を終了(笑)
これは雨の中のレース車検の順番待ちの様子です。


Tカーや補修用フレーム、ライダーは使うツナギやヘルメット(たかやっちはヘルメット6個 笑)に至るまで、レースに使用する主だった物は全て車検で確認します。(この車検はホント大変です)
予選は例年を見ても午後からの予選では路面温度が上がり過ぎる事もあり、第一ライダーのたかやっちコト奥田選手用に予選用マシンを製作し、第一回目の予選(Aグループ)で臨みました。
ちなみに去年ももちろん予選用、決勝用と車体自体は用意していたのですが。。。木曜日のフリー一発目に大破し、そこから決勝当日まで負のスパイラルは続きましたが。。。(汗)
チーム戦略としては何としてもここで早々に予選通過タイムを叩き出す事に集中。

第一ライダーの奥田選手の走りです。
たかやっちの渾身の一撃で予選2週目にしてRC8R耐久レーサーとして最速となる2分13秒558をマーク。
予選時間を残しての余裕のアタック終了となりました。
結果としてこのタイムは外車勢15台中、堂々の4番手のタイムです。
上位にいるのはフランスの耐久チーム、そして日本のオフィシャルチーム2台の合計3台のBMWのみです
(たかやっち、最高です!)。
※外車勢で決勝に残ったのは10台です。
続いて第2ライダーのベテラン豊田選手。

そして続いて第3ライダーの大樂選手がアタック。

一回目の予選が終わった時点でチームとしては予選通過を確信し、二回目の予選は決勝用マシンで決勝タイムを想定しての足回りを調整する事に。。。 う~ん、順調すぎます(笑)

皆さん、決勝はタイムを少し落として走るだけなんでサスペンションのセッティングをしなくても?とお思いでしょうが、なかなかそうは行かないのが最高峰レースの難しい所です。
8時間ともなると路面温度がめまぐるしく変わったりもしますし、ペースを落として走るという事は目一杯飛ばして走る時より、サスペンションの稼動(ストローク)が少なく、少しのミスでフロントがトラクションを失って転倒を招いたりと、非常にリスキーな要素が膨らみます。
なので緻密な決勝での想定タイムを計算し、燃費やタイヤ交換時のタイヤの硬さ等を考慮して予選用とは全く違う決勝用の足廻りを仕上げていく必要があるんですよね。(これがアマチュアレースと最高峰レースの違いです。)
ちなみに燃調やその他の仕様も決勝用に変更しますが、何をするのかは秘密です(笑)
予選時間を使って3人のライダーの意見を集約し、全員納得のセットが決定。
去年と違う事は、既にセットが決まった為に無理をせず土曜日のフリー走行をパス、朝一番からのピットウォークを終えてKTMブースにチーム全員で応援に行って来ました。
この余裕は大きかったと思います。
私個人的には、この余裕こそが今年のターニングポイントでは?と考えています。

ピットウォーク前の一コマ。真ん中にいる方はチームを全力でサポートして下さっているKTM JAPAN野口社長です。
「野口さん、フーターズガールに挟まれてライダー達と写真撮らせて下さいよ~!」と私がお願いすると、快く引き受けて頂き、パシャリと撮りました。(完走した時より笑顔の様な。。。笑)

こちらは助監督で今年はストップボード担当の斉藤祥太君とチームオーナーの細川さんです。

祥太君とフーターズガール。
右の子がmarikoちゃんで左の子がmikuちゃんです。彼女達はHOOTERS大阪で働いてるので、是非遊びに行ってあげて下さいね!
本当に気さくないい子達ですよ!(ちなみにマリコちゃんとは目と鼻の先位のご近所さんです(笑)
GPスクエアに行ってみるとギャルオンンステージやKTMさん達がブースで活躍されており、レース現場だけではない戦いがある事をあらためて感じさせてくれます。



今回、本当にお世話になっているKTM JAPANの野口社長がTV取材を受けていました。

フーターズガールもTV取材でしっかり宣伝をしてくれていました。

GPスクエアのKTMブースに「BS12ch TwellV(トゥエルビ)」でプレゼントされるチームレプリカRC125の前でKTM野口社長と共に全員で記念撮影。
「何年も耐久して来たけど、ピット離れてこっち側に来たんは初めて。何かぁ。。。楽しいっすねぇ♪」とは、田中BOSSの言葉(笑)
若きメカニック達の頑張りと、しっかり仕事をこなすスタッフ、そしてもちろんライダー達のおかげです。
そして夜にはナイトピットウォーク。
この時にルーティン(タイヤ交換・ガスチャージ)の確認・練習もします。 ↓↓ 興味のある方はどうぞ。
Team HOOTERS KTM with 斉藤祥太 鈴鹿8耐決勝前夜
終始リラックスムードは順調の証ですね。
私もエラそうに何か指示していますが。。。(笑)


ダンスするフーターズガールの一番右横は佐藤監督です。
このブログを読んだ業界関係者の方はきっと驚くと思いますが、何と佐藤監督もフーターズガールと共にダンスを披露しました♪(笑)
世界のパーツメーカーであるBaby Face(ベビーフェイス)、Sato Racing率いる佐藤社長がですよ!!
ダンスの後、後ろの方でフーターズガール達の前で華麗なロボットダンスも披露しておりました(笑)
いっぱい写真撮ったんですけど佐藤社長の許可を取ってないので止めときます(笑)
これって、書いてよかったんですかね??(笑)
いいですよね、観客の前で踊っていた訳ですから(笑) 佐藤さんにブログ書いたのバレない事を祈ります(汗)
こんな感じで順調にレース当日を迎える事が出来ました。
次回は8耐決勝の様子を書きたいと思いますので今日はこの辺で。

KTM 1190 RC8R

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。
皆さん、お盆休みはいかが過されていたでしょうか?
今年の私は8耐にかかりっきりだったので、もちろんお盆休みをキャンセルし、お仕事に励んでいました(笑)
その鈴鹿8時間耐久ロードレースに関して、ブログが更新出来ないままここまで来てしまいました。(既に旬の話ではないですけどね)
ありがたい事に8耐レポートをブログにUPして欲しいとリクエストも頂いていて、もちろんその気でいるのですけどレースを終え、一般社会(笑)に復帰すると、それどころではない忙しさの中で業務に追われる日々が続いており、目の前にある仕事を何とかクリア出来る様にと励んでいる毎日です(汗)
そもそも8耐のブログに関しては数回に分けてブログを更新する予定でしたが、8耐ブログの更新はもう少しお時間を頂く事になりそうなので、先に「KTMジャパン」さんの公式ページで「8耐レースレポート」が掲載されていますので、そちらをご紹介させて頂きます。
KTM FAN .JP
こちらにKTM 1190 RC8R で8耐を戦った2チームのレースレポートが掲載されています。
かなり詳しく書かれていますのでご興味のある方はリンクをクリックしてみて下さいね!

写真はピットウォークの風景ですが、実は予選前のフリー走行から転倒トラブルがあり、修理の為にピットウォークでは本チャンで使うバイクを展示出来ていない事も多く、そういう意味では耐久マシンをしっかり見られた方は少なかった様にも思います。
※ 上の写真は本チャン用ですが、タイミングによっては鈴鹿ファン感の時のノーマルライト用の車両が展示される場面もありましたので

レースで使用した車両には耐久用クイックシステムにより、前後ホイールの脱着がそれぞれ10秒そこそこで出来ます。
RC8RオーナーやKTMファンからするとそういった変更部分も知りたいですよね!
そこら辺の事も踏まえてブログで紹介していけたらと考えていますが、ブログ更新には今しばらくお時間を下さいませ。
その為にまずは目先の業務をこなします(汗)
いやぁ、駄目ですね私は… 現実社会に戻って当たり前の様に感じるのは、仕事あって頑張って儲けて、それあってのレースですもんね…
日々、こうやって忙しく出来るのは弊社ブランドをご支持下さる皆様のおかげで、本当にありがたい事であり、私自身もっと頑張らねばと身を持って感じています。
まだまだレーススポンサー様への挨拶廻りも残っていますが、しっかり業務を全うしながら仕事、そしてレースと来年に繋げて行ける様にしたいと思います。

RC8Rが2台並んでの写真です。写真は大樂選手ですね。
今回はKTMジャパンさんから許可を頂いて写真を使用させて頂きました。KTMカメラマンさん、ご協力ありがとうございました。
8耐合同テストに向けて。。。

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。
すみません。。。通常のマフラー開発日記が更新出来ていなくて。。。。
ちなみに新型Ninja400ですが、7/18の加速走行試験に持って行く予定で進めています。
また、間に合えば新型CBR250Rも試験を受ける予定ですが、こちらは決まり次第またブログで報告させて頂きます。
先日の鈴鹿選手権が終わり、いよいよ8耐まで残り1ヶ月を切りましたが、相変わらずパーツの遅れや何やかんやで毎日睡眠時間を削っての作業が続いていますが、まだまだパーツが不足していますね…(汗)
でもまぁ、出来る事から進めて行くしかないので頑張るしかないですね。
我がチーム監督の田中さんからも私の肩の力が入りすぎない様に、絶妙なタイミングで励ましてもらいながら日々を送っています(笑)
今週火曜日には合同テストで使うTカーの整備をしに私と、たぷちゃんこと谷口さんとで鈴鹿のオーファさんとこまで行き、無事整備を終わらせて来ました。

合同テスト2回目が来週に迫って来ていますが昨日から今日にかけて、今年からライトの点灯だけでなく、ゼッケンプレートも光らなくてはいけないレギュレーションという事でその製作にあたっています。
ていうか私、電装系に関しては全く駄目でチームのロガー担当でレース戦略でも活躍してくれる江尻さんが、メカニックのたぷちゃんと二人で頑張ってくれています。
(まあ、私は完全なADさんです。)
彼らは相馬利胤選手率いる「TT45(Team胤)」のチームスタッフで今回は8耐で怪我から復帰する相馬選手を前面バックアップする為に日々、頑張ってくれています。
ただでさえ耐久仕様には向いていないRC8Rは、光るゼッケンに必要なインバーターの入れるスペースが殆んど無く、その仕様やレイアウトを決めて行くのですが、ホント困難を極める作業になります。

ELシート、それに基盤を買って来て車体への干渉を確認しながら配線の長さやレイアウトを決め、それを束ねて配線を作って行くのですが、まずは簡単な車体レイアウト用のイメージ図を作り。。。と、本当にプロではないかと思うレベルの仕事で作業は進んで行きます。


(江尻さん、勝手に登場させてすみません。。。)
実は合同テストではゼッケンが光らなくても夜間走行が可能ですが、この合同テスト2日間を通してライト廻りやインバーター等のチェックをする予定なんですよね。
足回り等のテスト等も大切ですが、こういったテストもまた8耐ならではで重要なんですよね。
彼らの献身的な活躍はチームとして本当に助かっており、感謝の気持ちが一杯です。。(田中さん、レースが終わったらみんなを温泉にでも連れてって下さい(笑))
出来た配線はこんな感じにシート下にレイアウトして行きます。

詳細は企業秘密です(笑)
んで、カウルの脱着の際の干渉チェックや、光具合のチェックです。



これはたぷちゃんが反射板をデザイン通りに切り抜き加工してる様子。遊んでいる私、睨まれてます(笑)
さてチェックが出来たのでここから本格的なレイアウトになりますが、写真は合同テストまでお預けとしましょう!(笑)
チラッとだけ耐久用タンクを!
クイックチャージャーとの確認作業も済ませました。

来週の合同テストが終われば、再来週はダンロップタイヤさんのテストです。
ここでフロントやリヤのクイックシステムやら耐久用トップブリッジ関連やブレンボの耐久キャリパー、ディスク等、バイク1台買えちゃう位のパーツを装着してのテストとなります。(ちょっと仕様変更が遅すぎな感じですが。。。まぁまぁ。。。ドンマイ。。。)
明日も整備が続きます(汗)(ちょっと仕事が出来なさ過ぎな感じですが。。。まぁまぁ。。。ドンマイ。。。)
KTM 1190 RC 8R JSB1000 鈴鹿選手権参戦 &8耐合同テストに参加しました。

WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。
「Team HOOTERS with 斉藤祥太」 として先週は合同テスト&鈴鹿選手権に参加して来ました。
1台でさえ大変、それもチームとしての初レースなのに2台走らすって事は更に大変な作業でしたが、チームクルーのスタッフやライダー達の頑張り、それに普段と違い(?)、サーキットで見るBEAMS田中監督はすごく頼もしく、田中監督の下、スタッフが良く頑張ってくれたおかげでテスト&レースウィークを皆で乗り切りました。
無理してでも2台走らせたかったのは、第2ライダーの大楽選手はレースの拠点が九州のオートポリスで、同じRC8Rを走らせるものの、タイヤメーカー、それに彼が使ってる足回り自体が違う事で、8耐本番に向けて少しでも車両に慣れてもらう必要性を感じたからで、田中監督にも相談の上、了承頂いて2台体制でのレース参戦となりました。
木曜の合同テストに大楽号にもレース用カートリッジの入ったフロントフォークが間に合った事もあり、雨のテストにも関わらず2台とも同じ仕様で走れた事は結果として非常に有意義なテストになったと思います。
これはライダー及びスタッフの働きはもちろんですが、サスのセットアップに貢献し、チームスタッフ全体をケアしながらライダーの意見を反映してセットアップしてくれた第一ライダーの相馬選手の力によるところが大きいと思います。
現在、相馬選手は怪我でリハビリ中ですがチームの為に毎回同行してくれて、ライダーの意見を吸い上げて車体をセットアップしてくれてる姿には、本当に頭の下がる思いです。
走る事がライダーとしての本来の姿ですから、非常に複雑な気持ちになってるであろうと思いますが、チームスタッフにはそんな姿を見せず、実に精力的に取り組んでくれている姿を見て、あらためて相馬選手の復活を強く願う気持ちになりました。
実は相馬選手はこの日、リハビリ中の確認の意味も兼ねてバイクを走らせてくれました。

鈴鹿のシェイクダウンから合同テスト、週末のレースに出場する奥田選手(左)と相馬選手(右)

8耐用のツナギでピットを出て行く相馬選手です。
リハビリ中の確認。。。ではなく、第一ライダーとしての彼の責任感からの行動でもあったのではないかと私は思います。
彼の背中からそんな気配を感じ取れたのは私だけではなかったでしょう。
その姿にいい年したオッサンの私は思わず目頭が熱くなりました。
時期は問いません。相馬選手の復活をチームスタッフ全員で待っていますよ!(頑張れ!相馬!)
ちなみに合同テストで同じピットのお隣さんは、同じ1190 RC 8Rを走らせるハマグチレーシングでした。

Tカー合わせて、この日はピットに1190 RC 8Rが5台も並ぶというKTMファンにはたまらない光景が広がっていましたよ!
合同テストでは淡々とメニューをこなし、しっかりデータ収集を得る事が出来ていよいよ次の日から鈴鹿選手権(フルコースです。)

ツヤ消しブラックのこの外装は8耐本番用ではありませんが、なかなかの雰囲気を醸し出しています。
前日は最後のテストしかドライで走れる状況に無かった事もあり、細部のセッティングを確認する意味も含めて金曜の走行に入ります。

1号車のたかやっちこと奥田選手。

2号車は大楽号
順調に作業をこなしていよいよ土曜日の予選を迎えます。
ドライとはいえ、雨上がり後の条件の悪いドライの中でタイムを詰める作業ではなく、二人とも淡々とサスのセッティング作業をこなす姿を見て金曜の夜、奥田選手に「明日は何秒目指すの?」と聞くと彼は「とりあえず14秒にかすりましょか?」となかなか頼もしい答えが帰って来ました。(その時点でRC8Rにおけるベストラップやん!)
頼もしい返事をもらい、さて予選です。
予選の結果は

奥田選手が何と2番手! それも14秒をかするどころか14秒2という好タイム!

大楽選手もタイヤメーカーやサスを変更した車両で予選10番手と大健闘!
JSB1000という日本最高峰のクラスにおいて予選2番手に1190 RC 8Rが来てるという事実はパドックの皆さんにかなり衝撃を与えたみたいで、(正直言って私も驚きましたが)、「 RC 8R、なかなかやるやん」とい声があちらこちらで聞こえて来ましたね。(既に1190 RC 8R史上最速タイムです)
また今回の鈴鹿選手権は8耐に出場予定のチームが半数以上で、その中での好結果はチーム初レースとしては自身の持てる結果となりました。
そしてレース本番です。


スタート良く大楽君がロケットスタートに成功し、1コーナーでは2番手、奥田選手も3番手で進んでいきます。
奥田選手は3週目にはトップの久保山選手のアウトからダンロップコーナーで仕掛け、何とJSB1000クラスで1190 RC 8Rが史上初のトップを走ります。
しかしながら悲しいかな、1190 RC 8RのトップスピードはCBR1000RRには大きく及ばず、あっさりパスされますが、その後も頑張って食らい付き、2位で堂々の表彰台ゲット!!
大楽君の方はスタート直後にリズムが狂い、一時は8番手まで下がったものの、後半リズムを取り戻すと彼本来の走りで15秒台に入れて追走、結果5番手で入賞と二人とも最高のパフォーマンスでレースを終える事が出来ました。


JSB1000クラスで1190 RC 8Rが2位と5位、レース中はこの2台が2位、3位をランデブー走行してた事もあってレース実況は1190 RC 8R一色の実況となっていましたね(笑)
ちなみに外車勢はKTMが3台、BMW勢が6台、ドゥカティ勢が5台、アプリリア勢が1台の総勢15台がエントリーしていましたが、堂々の外国産車でワン・ツーでした。



ライダーとスタッフの皆さんには本当に感謝ですが、今回の私の裏MVPは相馬選手です。
ライダーに対して彼のサポートがあったからこそこの結果に繋がったと思っています。
さぁ、浮かれ気分はここまで!
鈴鹿選手権の出場もそれ自体が目的ではなく、あくまでも鈴鹿8耐を目指す過程に過ぎません。
これからが本当の勝負ですので、8耐に向けてしっかり準備を急ピッチで進めたいと思います。
最後になりましたが、スポンサー並びにテクニカルスポンサーの皆様、本当にありがとうございます。
また現地で応援下さったたくさんの皆様、本当にありがとうございます。
皆さんに支えられてこうしたレース活動が出来ている事にチーム一同感謝を申し上げます。
今後もKTMファンのみならず、少しでも皆様にワクワクして頂ける様、進んで行きますので、宜しくお願い致します。