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GSR750 マフラー開発日記 

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WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

長らく開発日記が中断して申し訳ございませんでしたが、今日から少しずつピッチを上げての再開です。

といいながらも、相変わらずバタバタで手のつけようもない位に忙しいにも関わらず、今年は8耐に向けての準備まであるので結構睡眠不足ですね...(既に始まってるというか、準備が既に遅れてる感じですけどね)
詳しくは書きませんが、純正レース用外装パーツが車種違いかと思わせるほど寸法が違い、アッパーカウルからシートに至るまでポン付けで装着出来るパーツはなく、外装担当の徳ちゃんの活躍で何とか鈴鹿ファン感に間に合う様に頑張ってくれましたが、カウル類に関しては、どれもこれも完全に造り直しです。

取り付け精度の高さには定評があり、信頼感バツグンの徳ちゃんに頑張ってレース用カウルを造ってもらいましょう!

それ以外にもレースサポートして頂くスポンサーさんをはじめ、パーツの選定作業やフィッティング確認等もあり、昨日も耐久用の前後のクイック関連の打ち合わせをして来ましたが、図面から起こすパーツも山積みです。

まだまだやる事は沢山ありますが、まぁ、頑張ってこなしていくしかないのでテキパキやって行きたいと思います。
(カラーリングも早く決めてしまわないと。。。)


さぁ、そんな事は置いといてGSR750です(笑)

カタログスペックでは106psを10,000rpmで発生するのですが、元気の良さが際立つこのバイクの性格を探って行きましょう。

ノーマルでのデータはこんな感じです。
6速

...って??アレっ???

うっかりしていました(笑)
このGSR750ですが、国内仕様(EBL-GR7NA)なので180km/hでリミッターが効いてしまいました(笑)

リミッターの効かない4速で再度計測。そのデータがこちら。

GSR750ノーマル

4速での計測という事もありますが、非常に力強く鋭いレスポンスで一気に吹け上がってくれました。
4速で計測した馬力は約108psとなりました。
カタログスペックより上回っているのは、おそらくこのギヤ(4速)である事も関係していますが、どちらにしても素晴らしいデータです。

この排気量のスポーツモデルでは250ccクラスにある様な弱いレスポンス感や非力に感じる部分は殆どなく、10,000rpmと以外に低い回転で最高出力を発生するバイクとは思えないほどシャープに吹け上がり、むしろ吹け上がり方は高回転型エンジンの様な気持ち良さを感じさせてくれます。

この点はやはり750ccという排気量が多分に貢献してくれている結果です。

さてここからですが、どうしていくのか?

スリップオンマフラーなので大きく特性を変える事は難しいのですが、回転数に対して更に連動するようなパワー感に仕上げられれば最高なんですが...

という事で、重そうなノーマルサイレンサーからサイレンサーを更に短めにSETして、見た目にも軽快感を出して行く方向でスリップオンマフラーの開発を開始です。

DSCN7319.jpg

こんな感じに...
サイレンサーの差込み部分を考えると相当短いですが、かなり格好の良いフォルムになるはずです。

そのファーストインプレッションがこちら。

プロト1
黒線がノーマルで赤線がスリップオンです。
って、かなりノーマルに負けちゃってますね...
実際にベンチを回していてても「ドンくさい加速感」が見事に体感出来ちゃっています...

ノーマルのサイレンサー容量がかなり大きい事から、ストレート構造にした時に短くし過ぎると問題ありかな?とは思っていたんですが、悪い意味で予感が的中です。

とりあえず、センターパイプは短いままにサイレンサーの内部容量とエンドピースの長さを変更して再度チャレンジです。
何故、センターパイプの寸法を変えなかったかというと、サイレンサーの内部容量やインナーパイプ長の変更でどの位変わるのかを確認したかったからなんですけど、「ドンくさい加速感」はこのサイレンサー内部に問題があるのではと考えたからです。

その結果がこちら。

プロト2
同じく黒線がノーマルで赤線がスリップオンです。

数値上はピークパワーが更に落ちてしまいました。(先程より1ps強落ちました)

しかしながら狙い通りというか見ての通り、中速域がほぼ改善出来ましたね!

これで必要なサイレンサー内部構造が見えて来ました。
それと同時に全体的な寸法が短い事も同時に分かった事もあり、センターパイプを長くして再テストです。

プロト3
同じく黒線がノーマルで赤線がスリップオンです。

今度は全体の方向性が、明確に見えて来ました。
軽快感を演出する為になるべくショートで行きたかったのですが、これだけ顕著に結果が出ると残念ながら採用する訳には行きません。

更に、センターパイプの寸法を変更して開発を進めます。
あっ、こんな所では全然開発は終わりませんよ!
ピークだけでいうとノーマルに対してちょうど2psアップといったところですが、排気量問わずスリップオンとはいえ、納得するトコまで開発は続きます。

まだまだ改善は出来ますし、その辺りを次回の開発者ブログで。

DSCN7322.jpg

GSR750 マフラー 開発日記 - アプローチ編 -

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WR'S(ダブルアールズ)マフラー開発担当です。

何でこんなに忙しいのでしょう...。
長年、マフラーの企画、開発及びその他ハード系のアフターパーツの企画、場合によっては他社さん製品の開発を企画から参加して商品化したりと、会社の規模が小さい割にはかなり幅広く仕事をさせて頂いているのですがここ1,2年、特に今年は年初から息つく間もないほど、バタバタと業務をこなしてる状態に追いやられています(苦笑)

本日も夕方までに撮影を終わらせ、浜松で行われるJMCA加速走行試験の為に準備をして今日は浜松泊、試験終了後、大阪に一度戻って明後日は三重県は鈴鹿で打ち合わせで鈴鹿泊、早朝に会社に戻り、通常業務をこなす予定となっています。

こんなスケジュール、タレントならそれなりに稼げるんでしょうけどね!(笑)
まぁ、それを考えるとテンションが下がるので、一つ一つ着実にこなして行きたいと思います。


ブログの更新が遅れていますが、そんな中でも既にGSR750は着実に進んでいます!というか、開発は既に終了して明日のJMCA加速走行試験に持って行くことが決まっています。
(今日中に撮影しないといけないのはこのGSR750です 笑)

まぁ、順を追ってマフラー開発日記を進めて行きたいと思いますので興味のある方はお付き合い宜しくお願いします。

現在開発中で引き続き公道でのテストをしてるKTM 690 DUKEもそうですが、弊社の商品開発としては久しぶりのOVERミドルクラスになります。

とはいえ、弊社でのラインナップが無いものの、実は長年にわたりOEMでビッグバイクのマフラー開発は続けているんですよね。
なので特別な感じは全く無く、ベンチにGSR750が載っているのも普段の光景と何ら変わらないロケーションです(笑)

弊社は2000年代前半に「アルティメットシリーズ」としてYZF-R1や隼、VTR1000SP-1等々ラインナップしていましたが、その以前にもビッグバイクのフルエキゾーストシリーズをリリースしていました。(懐かしい話ですけど)

各社がビッグバイクに移行していくのを見て、あまのじゃくな私は、「それやったら、ウチはミドルに特化しよう!」とそれまでのラインナップを廃盤にし、ミドルクラス1本でいく様になりましたが、それ以来久しぶりにラインナップに復活予定です。

今の時代、リッタークラス以上がビッグバイクでそれより下の排気量は大きい意味でミドル的な、捉え方をされてるのがこの業界の方向性でもありますので、弊社もそんな感じでミドルクラスという枠組みを少し拡げてラインナップして行こうと考えています。

ちなみにこの後の開発予定にはNC750、Z800等を予定しています。

しかし、ここ数年でバイクの性能が一気に行く所までいった感じがしますね。

去年、弊社がOEMで製作したZX-14R用マフラーですが、こんな馬力を発生しました。

ZX-14R.jpg

あくまでも抵抗ロスの無い機械上の数値ですが、何と210psを越しちゃいました。
ちなみにこの時のメーターは310km/hを越えていました。

シャーシダイナモの上でリヤタイヤが310km/hで回転してる所を想像して見て下さい。
シャーシダイナモを完璧に信用してなければ、ベンチテストなんて出来ませんよ!(笑)

このシャーシダイナモはフランス製で「FUCHS(フックス)」というメーカーの機械でドゥカティやアプリリア等の量産バイクのベンチテストでも使用されている機械で、何と210ps越のテストでも車体にタイダウン等の固定ロープを必要としない優れ物です。
実際、リヤタイヤはローラーの上で暴れる事は一切ありません。

また計測する数値が非常に正確で、さすがに量産車に使用されているだけの事はあると思います。
誰が計測してもテスターによって誤差が生じないと言うのは、マフラー開発する上で本当に助かりますね。

弊社ではこの210ps越が最高ですが、2番目はこれも去年OEMで製作したマフラーで計測した「隼」です。

GSX1300R隼

これも十分すぎる程、パワーが出まくっていますが、約179psをマークしました。(グラフではまだ伸びていきそうな感じですね)

こうやって見るとOVER1000ccクラスは破壊力抜群ですね!(笑)

ちなみに弊社での1000ccクラスの最高は2004年にCBR1000RRレース車両にサポートしたフルエキゾーストがやはり、170ps近く出ており、レース用に仕上げられたマシンでのベンチテストが今までの印象では一番恐怖を感じた瞬間でもありました。

2004CBR1000RR.jpg
ちなみにこのデータは8耐用に燃調を合わせた仕様でのデータです。
スプリント仕様ではもう少しピークパワーの山が尖って行きます。


こんなところからGSR750に話を戻し、性能比較するという訳ではなく、上のグラフを引き合いに出して何を言いたいのかというと、このGSR750の場合、カタログスペックでは106psを10,000rpmで発生するのですが、この馬力が如何に実用性に優れ、体感し易いかとい点です。

まぁ実際には106psなんていうと、実用域を越えているのは間違いないパワーですが、アクセルを開けてのパワー感やスポーツ性能を存分に体感出来る運動性能等、この国の道路事情に十分過ぎる位、マッチしているんですよね。

200psや180psは上級者の人でも使い切るという点においては正直言って体感出来るパワーではありません。

ピークパワーこそ10,000rpmで発揮しますが、回していく楽しみやそのフィーリングは、このバイク自身の持ってる性能を引き出して走れれば走れる程、バイクに乗ってるライダーとの一体感が生まれて来ると思うんですよね。

既にベンチテストは終了していますが、8,000rpmから10,000rpmまでのこの2千回転に至ってはエンジンから絞り出すパワー感や音質、フィーリングまで750ccだからこそ感じられるフィーリングではないでしょうか。

Over1000ccクラスの、車の様なトルク感ではなく、綺麗に吹け上がる事でのパワーフィールが個人的にはかなり好きですね。
回していって楽しいエンジンっていうのは、非常にワクワクしますね!(あくまでも個人的意見です)

次回はこのエンジンの持つ特性を見ながらマフラーを造る方向性のお話にしていきたいと思います。

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プロフィール

ダブルアールズ

Author:ダブルアールズ
WR'S(ダブルアールズ)マフラーの開発状況などを掲載。

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